私立学校学費高騰!200万リラ越えも

2025年01月21日付 Cumhuriyet 紙

トルコで2025-2026年の教育年度開始が迫るなか、私立学校の早期登録料がすべての生徒と保護者に不安をもたらしている。教科書、食事、制服や文房具の費用も考慮すると、私立学校での教育費は非常に高額になる。保護者や生徒は、高騰する費用に落胆し無力感をいだいている。Cumhuriyet紙教育担当ライターのフィゲン・アタライ氏は、新年度にどのようなことが見込まれているかをCumhuriyet TVで語った。

トルコの教育に関する問題が議論の的となり続けている。近頃注目されているのは、私立学校による学費の引き上げだ。この値上げは、保護者への金銭的な負担を強いる一方で、学生にも大きなプレッシャーを与えている。

Cumhuriyet紙教育担当ライターのフィゲン・アタライ氏は、ここ数年で、子どもを私立学校に通わせる保護者の層が大きく変化していることに着目し、以下のように語った。

「両親に平均以上の収入があっても、この学費をまかなえなくなっている。そのため、経済的に地位の高い家族の子どもしか、こうした学校で教育を受けることができなくなっている。」

注目すべき他の点は、教育において深刻化する機会不平等である。アタライ氏は、私立学校がこの問題を緩和するために奨学金制度を再編成する必要があるとし、以下のように述べた。

「学校は、学業成績による奨学金と同様に、経済的必要性に基づく奨学金にも焦点を当てる必要がある。学校の入学試験に合格しても、ただ経済的な理由によって入学できない生徒がいることは受け入れがたいことである。」

■追加費用の負担が増加

アタライ氏は、私立学校の学費に加え、追加費用もたいへん深刻な問題となっていると語った。

「食費だけで12万2000リラを請求する学校もある。保護者は、これらの費用の支払いを強制されることに不満を感じている。一部の学校では、家から食べ物を持参することを許可しているが、残念ながらこうした取り組みは広がっていない。」

教科書代も無視できない水準に達している。アタライ氏は、昨年、ある学校で教科書代として5万リラが請求されたことに言及し、今年は7万~8万リラにまでなりうると指摘した。ただ、一部の学校では、教科書一式を生徒に共同で使用させることで、このコストを削減できると述べた。 

■国民教育省の役割

アタライ氏は、国民教育省が私立学校による教科書販売を禁じたことを指摘した。彼によると、学校側は、外国語書籍のような外貨で購入する必要がある教材のコストを強調しているとのことだ。ただし、こうした本は、学校側が購入し、再利用の仕組みを通して生徒に使ってもらうことも可能である。こうして、環境に配慮しつつ経済的な解決ができる。

■過剰な値上げが続く

入学時の段階で、国民教育省は(学費設定に)制限を設けたとしているものの、この制限が曖昧であることが問題視されている。アタライ氏は、「昨年1年生の学費として100万リラ請求されていた。今年は最低でも150万リラになるだろう。さらに追加費用も含めると200万リラになるだろう。」と、保護者らの募る不安を語った。


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翻訳者:金子萌
記事ID:59540