米シンクタンクが提起 包括的戦略協定署名によるプーチン大統領とペゼシュキヤーン大統領からトランプ氏へのメッセージ

2025年01月20日付 Jam-e Jam 紙

 米シンクタンク《アトランティック・カウンシル[大西洋評議会]》は、イラン・ロシア間における包括的戦略パートナーシップ協定の締結はウラジーミル・プーチン大統領とマスウード・ペゼシュキヤーン大統領からドナルド・トランプ氏への贈り物であり、これはアメリカに重大な結果をもたらすとした。

【ジャーメ・ジャム電子版】この米シンクタンクは、ロシアのウラジーミル・プーチン及びイランのマスウード・ペゼシュキヤーン両大統領が、包括的戦略パートナーシップ協定に署名したことで、大統領就任前にドナルド・トランプへのプレゼントを贈ったものと見なし、これを軽視することは、ホワイトハウスに危険をもたらす可能性があるとした。

 同シンクタンクは、モスクワとテヘランがこの措置をとったタイミングは、《包括的協力》協定と同程度に意味のあるものであると強調し、次のように付け加えた。「アメリカ大統領就任式の3日前に、ペゼシュキヤーン大統領とプーチン大統領がモスクワで会談し、貿易、軍事・科学・教育・文化面での協力、及びその他の項目を含む分野をカバーする協定に署名した。同時に、この協定はトランプ氏が未だ優先事項の一つとして正式に認識していない《敵の枢軸》である中国、ロシア、イラン、北朝鮮の4カ国の間の関係性が深まっていることを顕著に表すものだ」

 アトランティック・カウンシルは、この合意が二国間関係強化の重要な転換点であるのみならず将来への重要なロードマップであるとも見なした我が国の外相の見解に触れ、「最近トランプ氏がパナマ運河の奪回、グリーンランドの購入、そしてカナダを51番目の州に加えることに注力していることを考慮すると、中国、ロシア、イラン、北朝鮮の協力に対するトランプ氏の対応の仕方は、歴史的・地政学的に[イラン外相が考えているよりも]はるかに大きな影響を与えるだろう」と説明した。

 報告書はまた、ロシア、中国、イラン、北朝鮮の間における外交会談と、政治、経済、軍事協定に言及し、以下のように主張した。「しかしながら、イランとロシアのもっとも新しい協定は4カ国間の弱点を示唆するのと同程度に4カ国の複合的な力をも示しているが、このことはトランプ氏に、それら4カ国の共通の目的を混乱させる機会を与えることになる」

 テヘランとモスクワの包括的協定に対するトランプ氏の対応の仕方に関する報告書の最後には、次のように記されている。「ジョー・バイデン米大統領の欠点の一つは、イランや北朝鮮とともに増大するロシアと中国の問題への対処に過度に慎重だったことであったが、とはいえ彼はそのような協力のリスクの判別に関しては優れていた。次期大統領はバイデン大統領よりも、アメリカ合衆国の利益の保護のための措置を取ろうとするかもしれないが、トランプ氏の就任演説を聞いて、彼が何を最大の世界的問題と認識しているか見極めなければならない」


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翻訳者:MH
記事ID:59606