イスタンブルで米露折衝

2025年02月27日付 Milliyet 紙
セルゲイ・ラブロフ露外相のイスタンブル会合が進む一方、プーチン大統領から和平交渉に関する初めての声明が発表された。詳細は以下の通り。

米露代表団は、両国の大使館活動に影響する問題を議論するために米国の在イスタンブル総領事公邸に集まった。アルナヴットキョイにある米国の在イスタンブル総領事館公邸で、会合は午前9時50分に開始され、午後16時20分に終了した。会合は、約6時間30分行われた。

会合の後、露代表団は米国の在イスタンブル総領事館を離れたが、会合に関する声明は発表されなかった。会議に対し、国内外メディアは大きな関心を寄せた。

◾️プーチン大統領から初の声明

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、アメリカと始める交渉が希望を約束すると述べながら、「アメリカの現行の交渉相手は実利主義的、現実主義的な見方を示しており、固定観念や先入観を排している。」と語った。

プーチン大統領は、首都モスクワで開催された会議でロシア連邦保安庁(FSB)幹部らに演説した。

世界が急速に変化していると主張したプーチン大統領は、「アメリカ政府との最初の交渉は希望をもたらすものだ。政府間の関係を再構築し、世界に大規模に蓄積された組織的・戦略的問題を徐々に解決するため、双方に協力の意図がある。」と語った。

演説で挙げた問題がウクライナを含む地域的危機を招いていると指摘するプーチン大統領は、「米露会合が再開することに全員が快く思っていないのは感じている。西側諸国は世界の不安定さの維持に固執し、米露間の対話が決裂するように試みるだろう。」と述べた。

プーチン大統領は、ロシアの外交・安全保障機関の能力を最大限に活用しながら、この種の干渉を避けなければならないと強調した。また、アメリカの新政権が前政権と比較してまったく固定観念にとらわれていないと主張し、「アメリカの現行の交渉相手は実利主義的、現実主義的な見方を示しており、固定観念や先入観を排している。」と語った。

プーチン大統領は、ロシアの「特殊作戦」の結果、危機が解決に向かうプロセスが始まると説明し、「ロシアは、ウクライナ危機を平和的な方法で解決することを決して拒んではいなかった。」と述べた。

◾️世界の視線がイスタンブル会合に

ラブロフ露外相は、昨日発表した声明において、「我々外交官は、前政権の時代に蓄積された組織的問題を取り扱う。これらの課題は、大使館業務を妨げる問題に
関係する。このような会合が明日イスタンブルでおこなわれる。」と述べた。

◾️「イスタンブルでの会合は普通に戻すことを目的としている」

ロシア国営メディアに基づいたフランス通信社(AFP)のニュースによると、ラブロフ外相は、イスタンブルでの会合は両陣営がどれだけ迅速に、効果的に前進することができるかを明らかにすることになると説明したという。

会合は、米国総領事公邸で行われており、ロシアがウクライナに対する攻撃を開始して以来、今月の両核兵器保有国間の初高官級会談に続いて実現している。

セルゲイ・ラブロフ露外相とマルコ・ルビオ国務長官は、2月18日にサウジアラビアの首都リヤドで会談し、ウクライナでの衝突に関する交渉を開始することに合意したが、この交渉にはウクライナ政府を含まないことを決定していた。

AFPは会合に関して「イスタンブルでの会合は、両国が前アメリカ大統領ジョー・バイデン政権下で相互の大使館職員を国外追放した後に外交使節団の業務を正常化することを目的としている。」と締めくくり、次のように付け加えた。

「NATOメンバーであるトルコは、ウクライナでの衝突を終結させるための交渉で役割を担おうとし、2022年2月にモスクワとキーウ間、2度の直接会談で仲介役を務めていた。」


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翻訳者:佐田優美香
記事ID:59745