ナヒチェヴァンの天然ガス、トルコ経由で市場へ

2025年03月05日付 Milliyet 紙

エルドアン大統領とアゼルバイジャンのアリエフ大統領が参加し、ウードゥル-ナヒチェヴァン・天然ガスパイプラインの開通式がライブ中継によって実現された。

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の招待に応じ、本日アンカラへの訪問を実現した。

エルドアン大統領とアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領が2023年9月25日に共同で基礎を築いたウードゥル-ナヒチェヴァン・天然ガスパイプラインの開通式が、ライブ中継で実現された。

■エルドアン大統領:トルコ-アゼルバイジャン間の、平和と安定を支持する

式典で話したエルドアン大統領の声明は以下の通り。

兄弟であるイルハム・アリエフ大統領をトルコでもてなすことに大きな喜びを感じていることを特に申し上げたいと思います。ご自身と大切な代表団の皆様、アンカラへようこそ。私の向かいには、この事業において努力した労働者の兄弟、技師の兄弟たちがいます。私たちのスピーチののち、彼らとトルコとアゼルバイジャンへ向けた写真を撮ります。

「一つの民族、二つの国家」という理念のもとに形になった私たちの兄弟関係において、あらゆる分野で大きな進展を遂げています。防衛から貿易まで非常に幅広い分野で二国家間の関係は発展しています。エネルギー部門が最優先に位置しています。バクー-トビリシ-エルズルムの天然ガスパイプラインの稼働によって、エネルギー協力をさらに前進させることに努めました。膨大な量のアゼルバイジャンの天然ガスをヨーロッパに運搬できることに喜びを感じています。

このあと開通するウードゥル-ナヒチェヴァン・天然ガスパイプラインは、私たちの戦略的取り組みを完了させるでしょう。ナヒチェヴァンによって我々の運命共同体の証になるでしょう。一日あたり200万立法メートルまで運搬可能なこのラインは、ナヒチェヴァンの天然ガス需要の全てを30年間にわたって満たすでしょう。ナヒチェヴァンのエネルギー安全保障を長年に渡り保証するプロジェクトを実現したことになります。

トルコ-アゼルバイジャン間の平和と安定を支持します。私たちの地域では、平和と協力だけを望んでいます。今まで、多くの歩みを進めてきました。これからは、地域の平和と繁栄に向けたあらゆる類のプロジェクトも共に実現していくと決意しています。願わくば、ナヒチェヴァンにより電気接続を強化し、このプロセスを継続していきます。

■アリエフ大統領:国民はこの式典を祭日のように見るだろう

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領の声明は次の通り。

本日は、トルコ-アゼルバイジャンの友好の歴史において重要な日です。ナヒチェヴァンで、エルドアン大統領と共に1年半前にパイプラインの基礎を築きました。ご存知の通り、古くからのアゼルバイジャンの土地です。1世紀以上にわたってアゼルバイジャンから離れています。ナヒチェヴァンとアゼルバイジャンのつながりは絶たれました。この不公平は、我々の同胞の生活に悪影響を及ぼしました。第一次ナゴルノ・カラバフ戦争が始まった際、アルメニアはカラバフを占領し、ナヒチェヴァンを封鎖しました。私の父、ハイダル・アリエフは、これを許可せず、アゼルバイジャン全体が団結しました。

二つの兄弟国は、巨大なプロジェクトを実現しました。本日アゼルバイジャンからトルコ経由で送られたガスは、多くの国々のエネルギー安全保障を確実なものにしました。アゼルバイジャンのガス輸出は250億立法メートルに達し、その半分はトルコ向けです。トルコ以外のヨーロッパ10カ国も、エネルギー安全保障を強化しました。私たちが今日開通式に参加したプロジェクトは、ナヒチェヴァンのエネルギー安全保障を築くでしょう。我々のエネルギープロジェクトは、輸送プロジェクトをも実現可能にしました。本日、トルコとアゼルバイジャンを結ぶ鉄道はとても特別な利点をもたらします。今日の式典はトルコ-アゼルバイジャンの協力・兄弟関係の現われです。ナヒチェヴァンで暮らす我々の国民は、この式典を祭日のように見るでしょう。石油・ガスパイプライン・プロジェクトは単に二カ国を結ぶだけでなく、ユーラシアのエネルギー地図も変えました。トルコ-アゼルバイジャン間の団結は、トルコ世界にとってとても大きな貢献です。トルコ世界の団結において、尊敬するエルドアン大統領は、とても大きな役割を担っています。

■アリエフ大統領とイフタール

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領とイフタール(断食明けの食事)を共にした。

エルドアン大統領は、ライブ中継で、ウードゥル-ナヒチェヴァン・天然ガスパイプラインの開通式のためにトルコを訪問したアリエフ大統領と大統領官邸でイフタールを共にした。


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翻訳者:田端咲希
記事ID:59777