トルコ、シリアに軍事基地建設?

2025年03月06日付 Cumhuriyet 紙

イスラエルの報道で、トルコがシリアに三か所の軍事基地を建設することになると主張される一方、イスラエル政府がこの計画を阻止するためにアメリカに対し支援を要請したと報じられた。

イスラエルの報道で、トルコがシリアに三か所の軍事基地を建設することになると主張される一方、イスラエル政府がこの計画を阻止するためにアメリカに対し支援を要請したと報じられた。この主張に対し、本紙に分析を披露した国際関係の専門家であるアリ・ポイラズ・ギュルソン博士は、軍事基地が「ホムス、アレッポ、ハマーの街に建設される可能性がある」と指摘した。

トルコ政府にとって、シリアの領土保全が重要であると指摘するギュルソン氏は、アメリカ政府がこれに対してイスラエルへの支援を継続し、この先起こりうるイラン向けの軍事行使を行なってイスラエルの安全を強化する可能性があると述べた。イランを待ち受ける強大な軍事力の行使を指摘するギュルソン氏は、イラン政府は地域問題を域外へ「輸出」しており、もはや先に進めない「革命」を抱えていると説明した。ギュルソン氏は、イランの中東での影響力はいうまでもなく、イラン自身の存在も危険である状況の淵に我々はいると述べた。

◾️シリアの安全保障の必要性

ベイコズ大学のアフメト・カスム・ハン教授は、基地に関する主張に対し、トルコが新シリア政府との軍事協力を望んでいることが知られており、新シリア政府もこれを求めていると指摘した。ハン教授は、イスラエルがゴラン高原で占領を続け、[シリア政府が]ドゥルーズ派との間で課題を抱え、テロ組織クルディスタン労働者党(PKK)/人民防衛隊(YPG)がシリア国内に存在することに関しアメリカが態度を変えないことに言及し、「シリアの全体的な安全保障の基盤は破壊された。シリアは安全保障を求めている。シャラア大統領がシリアをどの程度統治することができるのかは不透明である。」と語った。

◾️唯一の役者、トルコ

言及した複数の課題で新シリア政府が同盟を形成しうる多くの主体が存在しないと指摘するハン氏は、「シリアが目的を達成することを可能にする唯一の立役者はトルコだ。シリア政府には、武力行使以外に国内で民衆を統治し、権威を保持することができる力がないことは明らかだ。」と述べた。トルコがこの点で支援を提供しうると指摘するハン氏は、これに対し既述の訴えが「シリアに関するあらゆる問題同様に可能性」であるが、「反対の結果になる」可能性もあると強調した。


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翻訳者:佐田優美香
記事ID:59785