レバノン:シリア沿岸部で激化する武力衝突にヒズブッラーの関与の可能性が浮上

2025年03月10日付 al-Quds al-Arabi 紙
ラタキア県でバッシャール・アサド前政権の残党との衝突中に立ち上る煙、2025年3月7日(ロイター)
ラタキア県でバッシャール・アサド前政権の残党との衝突中に立ち上る煙、2025年3月7日(ロイター)
■レバノン人ジャーナリストはシリア沿岸部での事件に「ヒズブッラー」が関与していると疑っているが、ヒズブッラーは関与を否定している。

【ロンドン:本紙】

レバノン人ジャーナリストで政治家のアリー・ハマーダ氏は、シリア沿岸部における最近の騒乱状態にヒズブッラーが関与しているという情報を暴露し、旧政府の元メンバーや高官がレバノンとシリアを移動し、沿岸部やヒムス県で起こっている軍事行動の実践的役割を担っていると指摘した。

ハマーダ氏はテレビのインタビューで、「シリア暫定政権に対する一連の攻撃に関与した旧アサド政権の複数の幹部が逮捕され、彼らがレバノンとシリアを定期的に行き来していたことが判明した」と語った。

そして、レバノン当局が、情報や資金の調達に従事し、シリア沿岸部で発生している一連の戦闘に加担している旧アサド政権の元幹部やメンバーの存在についてシリア暫定政府から通告を受けていたことにも言及した。

ハマーダ氏によると、シリア政府がレバノン側に提供した情報には、こうした動きの証拠も含まれていたため、レバノンの治安当局は(当局との連携を担当する)ヒズブッラーの連絡調整部門の責任者、ワフィーク・サファー氏を事実確認のために召喚した。

そして、「この局面はレバノン側の公的立場の過敏な反応の表れである。というのも、レバノン政府はシリアの事態に干渉せず、シリアの国内紛争に関わらない考えを表明しているからだ」と付け加えた。

(後略)



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翻訳者:大森耀太
記事ID:59802