テヘランで水の配給制度が実施される可能性高まる

2025年03月01日付 Jam-e Jam 紙

[テヘラン州上下水道公社]水資源運用開発担当副社長は以下のように述べた。「水の配給制度は2つの状況で実施される。一つは、非常に困難な状況にあり降水量が不足していること。もう一つは、国民の協力が得られない状況にあること。こうした状況の故に、水の配給制度が実施される可能性が高まるのである」

【ジャーメ・ジャム電子版】へサーム・ホスラヴィー水資源運用開発担当副社長は、メフル通信の取材に対し、テヘランの大部分の地区における水圧の低下と断水に関して以下のように述べた。「今年は平年に比べて降水量が46%少なく、昨年に比べて25%減っている。こうした状況はダムの状態を悪化させており、テヘランの5つのダムの貯水量は6%ほどになっている」

 同氏は、ノウルーズ前の大掃除と聖なるラマダーン月の訪れにより、ここ数日で水の消費量が著しく増加しているはずだと指摘した上で、「このことが水の消費増と水資源の乏しさの悪化をもたらしたため、水不足に対応することができなくなっており、市内の水圧を制御せざるを得ないのである」と述べた。

 ホスラヴィー氏は以下のように付け加えた。「我々が設けた条件とは、2階まで届く水圧を維持することである。もしこの2つの階に住む人が水や水圧の問題に遭っているならば、我々がその問題を解決するので、122番お客様問い合わせ窓口に連絡してほしい」

◆さらに雨が降ることはないだろう
 同氏は、2階に住む多くの利用者でさえも水圧について不満を抱いている問題に対し、以下のように述べた。「今後もこうした状況は続くし、夏にはより厳しい状況に直面するだろう。そして予報されている通り、さらに雨が降ることはない」

 水資源運用開発担当副社長は以下のように説明した。「いかなる状況でも我々は2階分まで水を供給する。しかしながら我々はそれ以上の水の供給量を持っていないため、市民は貯水槽やポンプを活用しなければならない。」

 この当局者によると、こうしたピークはいつもエスファンド月の月末[西暦3月中旬]に来ていたが、現在は聖なるラマダーン月によって少し早く来ているため、ファルヴァルディーン月の初旬[西暦3月下旬]までにこの問題は解決されるだろう。

 同氏によれば、市民らが水の消費量の20%を削減できれば水圧を上げることができるが、ノウルーズ前の大掃除の時期が終われば水圧は以前の状態に戻る。

 同氏は、こうした状況にも拘わらず夏に水の配給制度を実施する可能性があるのかというメフル通信の質問への返答において、以下のように付け加えた。「水の配給制度は2つの状況で実施される。一つは、非常に困難な状況にあり降水量が不足していること。もう一つは、国民の協力が得られない状況にあること。こうした状況の故に、水の配給制度が実施される可能性が高まるのである」

 ホスラヴィー氏は水の供給量を増やすことに限界があることに言及しつつ、以下のように付け加えた。「水の供給量を増やすことに限界があることを考慮して、市民らはこれまでのように水を消費することにおいて節度をもって、水の配給制度の実施を回避できるようにしなければならないし、我々も実施しなくても良いように努めている。なぜならば多くの損害が社会にもたらされるからである」

 水資源運用開発担当副社長は、終わりに以下のように付け加えた。「我々は市内で利用可能な最小限の水でこの時期を乗り越えようとしており、それには市民の協力が必要だ。」

 昨日テヘラン州上下水道公社が、エスファンド月10日[西暦2月28日]の金曜日にテヘランの水の瞬間消費量が20%増加したことを発表し、テヘラン市民に対し、長期的にみて降水量が45%不足しており、ダムの貯水量も低下していることを鑑みて、水の消費量を真摯に節約するよう要請した。

 テヘラン州上下水道公社は、エスファンド月10日金曜日における首都の水の瞬間消費量の最高値が1秒あたり4万8000リットルを記録したと発表し、以下のように説明した。「テヘランで寒い日々が続く中、水の瞬間消費量の20%の増加は前例のないものと見なされている」


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:KN
記事ID:59809