エルドアンとトルコは柔軟化・正常化プロセスを歩む必要がある

2025年04月05日付 Medyescope 紙

ルシェン・チャクル氏は「エルドアン大統領とトルコは新たな柔軟化、正常化プロセスを進める必要がある」とのタイトルの配信のなかでAKP党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は再び「柔軟化」プロセスに入らなければならないと述べた。

チャクル氏はAKP党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が2024年3月31日地方選挙以降、しばらくの間行っていた正常化についての発言を振り返りながら、この施策は世論の気をそらす以上の効果を持たないと強調した。しかし今後はエルドアンが再び「アクセルを踏むこと」はもはや機能せず、政治的損失を早めかねないと述べた。

■「しかし新たな正常化は具体的な段階を進めれば可能である」

チャクル氏いわく、昨年のような単なる「CHPの影の大臣たち」の政権関係者との会談、エルドアン大統領のCHP党本部訪問といったジェスチャーによって進めたこのプロセスはもはや信頼を失っている状況だ。
チャクル氏は今回の正常化もしくは柔軟化プロセスを実現できるように、具体的な段階を進めることが必要だと主張し、特にイスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長とその一派の釈放や、イマムオール市長の卒業認定の返還といった段階を避けられないと述べた。

■「ボイコットもこの状況の現れである」

チャクル氏は社会の反発が起きる局面を指摘しながら、市場のボイコットによって政権の緊張が明らかになると述べた。また、「私たちが買い物中に全く見かけることがない大臣たちが、同じ日に市場を見て回っていたのがこの証拠だ。」と述べ、政権が追い詰められた時に再び権威主義の施策を行うのは、単に危機を深刻化させるだけだと述べた。

■「トルコは遅かれ早かれ選挙を行う」

チャクル氏はCHPのオズギュル・オゼル党首がここ数日で行った「投票箱をもってきて、あなたが勝ったらあなたを大統領として受け入れますよ」との発表に注目しつつ、早期選挙はエルドアン大統領にとって活路であり、かつトルコにとっては一息つける可能性があると述べた。イマムオール市長の立候補が妨害されるなかで野党がどんな方法を見せるのかは、未だ見通しが立たないままだ。
チャクル氏はエルドアン大統領と政権がかたくなな主張とともに弾圧を行えば、トルコをより深い混とんへと引きずり込みかねないと述べ、「遅かれ早かれトルコは選挙をしなければならない。さもなくば我々は共和国の歴史で最大の危機の一つに直面するだろう。」と述べた。


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翻訳者:伊藤梓子
記事ID:59921