ヘーゼルナッツ収穫、遅霜とカメムシ被害で大減産

2025年05月22日付 Cumhuriyet 紙

ギレスンでは、遅霜と茶色いカメムシの影響によりヘーゼルナッツの生産者は再び困難な状況に置かれた。生産者たちは被害確認が行われたにも関わらず先行きが不確定であると言っている。業界関係者たちは、政府が緊急に具体的な行動計画を発表する必要があると述べている。

農業会議所のヌリッティン・カラン所長は、4月11日から12日の間に発生した霜害と茶色いカメムシによる被害がヘーゼルナッツの生産者に深刻な損害をもたらしたと明らかにした。カラン所長は、霜害が特に標高500メートル以上の農園で大きな被害をもたらしたと述べ、農業保健機構(TARSİM)と農林省の職員達が現地でこの被害を確認したと報告した。また、この地域の生産者たちが作物を収穫できない状況にあると強調した。

◾️「生産量予想は机上で行なってはならない」

カラン所長は、長年行われてきた収穫量の予想が現地の状況を反映していないと述べた。「一部の関係者は毎年80万から85万トンの収穫量を見込んでいるが、現地の生産は平均15万トンも下回っている。今年も同じ関係者が61万トンと予測した。しかし、私たちの現地での確認では、トルコ全体で45万トン程度になると見ている。」と述べた。

◾️「20億ドル規模の収入が危機に陥っている」

カラン所長は、ヘーゼルナッツが毎年トルコ経済に重要な外貨収入をもたらしていると強調し、今年の収穫量の減少が生産者のみならず、すべての業界関係者に悪影響を与えると述べた。

◾️「地滑りと害虫の脅威の増加」

同所長は、霜害と一部の農地で発生している地滑りがヘーゼルナッツ畑を完全に消失させてしまったと明らかにし、残りの生産地域でも茶色いカメムシによる被害の脅威が続いていると述べた。

「この被害に積極的に立ち向かっていかなければ損失はより多くなり得る。これは今日だけの問題ではない。今後の問題にもなる。生産者は、必ず農林省が提案した薬を使って対策を行うべきだ。」と述べた。

◾️「支援が不明瞭な状態に」

農業保健機構(TARSİM)の鑑定調査が該当地域で完了していると述べたカラン所長は、保険に加入していない農家のサポートについては不明瞭な状態が続いていると述べた。「大統領令がいまだに発表されていない。誰にどのくらい、いつ支援が行われるか明確ではない。農家は、深刻な不明瞭状況下に置かれている。」と述べた。

◾️「来年に向けた準備を始めなくてはならない」

今年は収穫ができない生産者もいると明らかにしたカラン所長は、にもかかわらず今から来季に向けた準備を始めるべきだと述べた。「夏季の肥料と葉面散布により栄養を与えることを忘れてはならない。最も重要なことは、茶色いカメムシの被害に対処することを怠らないことだ。5月と6月は生産者にとって大切な時期である。政府は一刻も早く具体的な行動計画を発表し、農家の困難を軽減する事が必要だ。」と述べた。


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翻訳者:遠藤光姫
記事ID:60186