エルドアン大統領「再選は考えず」
2025年05月22日付 Medyescope 紙
エルドアン大統領は、新憲法を自身のためでなく、トルコのために必要としているとし、「私が再選することや、再出馬することには関心がない」と述べた。
公正発展党(AKP)党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、テュルク諸国機構の非公式首脳会議のため、訪れていたハンガリーからの帰路、機内で記者団に語った。
■「再選や再出馬については関心がない」
新憲法への取り組みについて準備が進んでいること、トルコがクーデター憲法のままでは進むことができないこと、そして最初の4条については何の問題もないと述べたエルドアン大統領は、次のように語った。「最初の4条については何の問題もありません。つまり、公正発展党として私たちにはそのような問題はありませんし、他の政党の多くも同様の問題を抱えていません。最初の4条に関して問題がない以上、我々はただすべき道筋を定めるだけです。すぐに委員会を立ち上げることもできます。私が首相だった時代にもこのような取り組みを行ったことがあり、再び行うことも可能です。多くの時間は必要ではありません。新憲法は自分たちのためではなく、国のために必要なのです。私は再選や再出馬に関心はありません。我々が踏み出す一歩一歩で、どうすれば我が国の威信を高められるか、それこそが我々の関心事です。」
エルドアン大統領は、テロのないトルコが国を大きく飛躍させるだろうと強調した。「我々の子どもたちに遺す最も重要な遺産は、テロのないトルコになるでしょう。何年も続いた苦しみや喪失、闘争の後にこの地点に達したことは、本当に希望を感じさせることです。殉職者の葬儀で私が感じた言葉にできない苦しみや、心を引き裂いたテロ行為の影の中で、今日この成功を目にすることは、私にとって言葉では表せないほどの誇りの源です」と述べた。
■「人民の平等と民主主義党(DEM)が新たな時代において、その違いを示すことも良いことになるだろう」
エルドアン大統領は以下のように続けた。
「ディヤルバクルの母たちは、もはや涙に暮れることはなくなりました。私たちは、彼女たちにも幸せを味わい、それを生きてほしいと思っています。間もなく母たちは、自分たちの子どもたちと抱き合うことができるでしょう。このような朗報を私たちが得られると信じています。これらの件については、故スィッル・スレイヤ・オンデル氏やペルヴィン・ブルダン氏が私たちを訪ねてきた際に、彼らと話し合ったことがあります。国家諜報機構(MİT)は、他の機関と協力しながら、テロのないトルコの実現に向けた取り組みを慎重に続けています。一方で、武力による支配構造から脱却するにつれて、DEM党も政治闘争をこれまでとは異なる形で進めるチャンスを得ています。国会には50名を超える議員がいます。政治活動をより強く推し進めることができれば、人民平等民主党にとって新たな利点となるでしょう。DEM党が新たな時代においてその独自性を示すことは、党の支持基盤にとっても、我が国にとっても望ましいことになるはずです」
■「クルディスタン労働者党(PKK)の解散はシリアにも関係している」
エルドアン大統領は、クルディスタン労働者党の武装放棄と解散の決定は、同時にシリアにも関係していると述べた。「今後、極めて重要になると我々は評価しています。関係機関は、全ての武装グループがシリア軍に編入されるプロセスを、それぞれの相手側とともに追跡しています。特に、人民防衛隊(YPG)に関しては非常に注意深く追っています。ダマスカス政権がこの問題から目を離さないことが重要です。なぜなら、現在彼らが話し合うべき課題は非常に多くあるからです。私たちは、彼らがこの問題に集中するように努めています。」キャンプの問題については、イラクがしっかりと向き合う必要があります。特に、アル・ホール・キャンプにいる女性や子供たちの大多数は、イラクとシリアの出身です、彼らは、自分たちの責任として彼らを引き取るべきです。こうした問題が解決されるにつれて、人民防衛隊の重要性は低下し、統合もより容易になるでしょう。」
■「トルコを早期選挙の中に巻き込むわけにはいかない」
早期選挙は議題ではないと強調したエルドアン大統領は、共和人民党(CHP)党首のオズギュル・オゼル氏のことも激しく非難した:
「思い出してください、共和人民党の早期選挙の主張は今に始まったことではありません。寝ても覚めても『早期選挙を』と言っています。早期選挙になったらどうなるというのです?政権につくとでも?今持っているその空でも満杯でもある議席で十分でしょう。好きなだけ使えばいい。早期選挙の計算に費やして無駄にしているその時間を、国民への奉仕に使っていたら、国民の心に入り込む道が見つかったかもしれないが。一方で、オゼル氏の言う意味での早期選挙については、これまで何度も声高に主張してきました。しかし我々は、トルコをこのような困難な状況に巻き込むことはしませんし、できませんし、その必要もありません。トルコは現在、歴史上最も安定し、強い時期を迎えているのですから。」
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翻訳者:橋本響
記事ID:60188