トルコ初の天然ガス精製船、黒海にむけ出航

2025年05月29日付 Milliyet 紙

トルコ初の浮体式天然ガス生産プラットフォーム(FPU)「オスマン・ガズィ」が、イスタンブルの征服記念日にボスポラス海峡を通過した。エルドアン大統領はトルコ初の浮体式天然ガス生産プラットフォーム「オスマン・ガズィ号」をドルマバフチェ宮殿から黒海へ見送った。

トルコ初の浮体式天然ガス生産プラットフォーム(FPU)「オスマン・ガズィ」がボスポラス海峡の通過を開始した。オスマン・ガズィはまた、7月15日の殉職者橋の下の通過を完了した。黒海のサカルヤ・ガス田の天然ガス生産量を倍増させるこのプラットフォームは、黒海での20年間の任務のため、1年後に定位置に到着する予定である。

■エルドアン大統領の見送り

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、トルコ初の浮体式天然ガス生産プラットフォーム(FPU)オスマン・ガズィを黒海サカリヤ・ガス田へ見送った。
エルドアン大統領は、アルパルスラン・バイラクタル・エネルギー天然資源大臣が出席した式典で、サカルヤ・ガス田の天然ガス生産量を倍増させる同プラットフォームに、ドルマバフチェ宮殿大統領執行室から別れを告げ見送った。
大統領府通信局長のファフレッティン・アルトゥン氏とガラタサライ・クラブ会長のドゥルスン・オズベク氏も式典に参加し、メフテル軍楽隊がパフォーマンスを披露した。
イスタンブルの征服記念日にボスポラス海峡を11時間で通過する予定のプラットフォームは、6月1日にフィルヨス港に停泊する予定である。

■エルドアン大統領、トルコ初の浮体式ガス生産プラットフォームの船長と会談

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、黒海サカルヤ・ガス田に送り出されたトルコ初の浮体式天然ガス生産プラットフォーム(FPU)であるオスマン・ガズィの船長と会談した。
大統領府ドルマバフチェ執務室でのお別れセレモニーで、エルドアン大統領は同プラットフォームの船長と電話で会談した。
その後、エルドアン大統領は船で海に向かい、プラットフォームを近くで視察した後、無線で船長と談笑した。船長は「大統領、ありがとうございます。あなたは私に栄誉と名声を与えてくださいました。神のご加護がありますように」と述べたのに対して、エルドアン大統領は、「しかし、あなたはとてもゆっくり進んでいる。少し急ぎなさい」と返答した。
エルドアン大統領の発言を受けて、船長は、「すぐにスピードを上げます、全力で道を行きます」と話した。これに対しエルドアン大統領は、「道中お気をつけて。サカルヤでたくさんの天然ガスを期待している」と述べた。

船長が「神の思し召しです、大統領。そうなることを祈ります。すべてに感謝します」と言った後、エルドアン大統領は 「神のご加護を」と言った。会談中、プラットフォーム船長は「祖国と国家のためになることを願っています。神のご加護を、大統領」と言い、エルドアン大統領は「アーメン。ありがとう」と述べた。

■11時間にわたる横断

ボスポラス海峡を約11時間かけて横断するプラットフォームは、6月1日にフィルヨス港に接岸する予定である。現在、黒海サカルヤ・ガス田の12本の井戸から毎日950万立方メートルのガスが生産されている。

2026年半ばに操業を開始する浮体式生産プラットフォームにより、黒海における現在の天然ガス生産量は2倍、すなわち日産2,000万立方メートルに増加する。
これにより、トルコ国内の約800万世帯の天然ガス需要が黒海から賄われることになる。同プラットフォームは、指定された場所で20年間使用される。

■エルドアン大統領が朗報を発表

エルドアン大統領は最近発表した声明において、「昨年7月に発表した浮体式生産プラットフォームについて、我々は重要な段階に到達した。 私たちは、トルコに新たな生産能力を提供するサッカー場3面分の長さを誇るプラットフォームの名称をオスマン・ガズィに決定した。イスタンブル征服572周年の記念日に、我々はフィルヨスに向かうオスマン・ガズィをドルマバフチェから見送る。このプラットフォームは2026年にサカルヤ・ガス田で生産を開始し、私たちが決めた場所で20年間操業する。陸地から161キロ離れた場所で、工場のように天然ガスを処理する。現在の1日あたりの生産量950万立方メートルを2倍の2,000万立方メートルにする。オスマン・ガズィの稼働により、2026年には我が国の800万世帯の天然ガス需要を自前の資源で賄うことになります。このたび我々の船隊に加わったオスマン・ガズィが、我が国と国民にとって縁起の良いものとなることを願っています」と述べたという。


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翻訳者:谷澤優香里
記事ID:60223