スーダン:性的暴力400件超、戦争の影響深刻化
2025年06月21日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾️スーダン戦争の勃発以来、400件の性的暴力事件
【ハルツーム:本紙】
『アフリカの角における女性のための戦略的イニシアティブ』(SIHAネットワーク)によると、2023年4月中旬にスーダン戦争が勃発して以来、400件以上の性的暴力事件が記録されており、全体の事件のうち23.8%が少女に対するものであると指摘している。また、集団レイプ、誘拐、性奴隷化についても言及している。
同ネットワークは、スーダンでは現在も女性や少女たちが、2年以上続く紛争の中で最も凄惨な形の暴力や虐待に直面していると警告した。また、多くの被害者や生存者が恐ろしい身体的傷害を負い、多くの女性が命を落としたと明らかにした。さらに、これらの犯罪が生存者に深刻な心理的・社会的影響を及ぼし、苦しみを増大させるとともに、回復や支援サービスの受け取り能力を制限していることにも言及した。
また、紛争に関連した性的暴力は被害者だけでなく、彼女たちの家族やコミュニティ全体にまで影響を及ぼし、それが女性を抑圧し、コミュニティを恐怖に陥れ、強制移住させるための組織的な手段であると指摘した。
同ネットワークは、侵害に関与した者たちを責任追及するために真剣に取り組むよう呼びかけ、「女性や少女たちの苦しみを戦争の副次的影響とみなしたり、正義と責任追及、平和実現の過程において彼女たちの声を無視したりすることは不当だ」と付け加えた。
そして、「これらの侵害に対する責任追及と説明責任に真剣に取り組むことこそが、スーダンに蔓延する暴力の連鎖を終わらせ、永続的かつ包括的な平和を実現するための基本条件である」と強調した。
そして、『SIHAネットワーク』は、『即応支援部隊』が女性や少女たちに対して、広範囲にわたる性的暴力キャンペーンを含む犯罪を犯したと非難している。
これらの犯罪は、過去20年間にわたり即応支援部隊がダルフールの住民を恐怖に陥れ、威嚇するために用いてきた広範囲な戦略の一部であり、現在の戦争でもハルツームおよびダルフールの西部、北部、中部および南部の地域で民間人に対して引き続き使用されている。
(後略)
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翻訳者:新階 望乃
記事ID:60354