パレスチナ:イスラエルがジェニン市近郊でパレスチナ人男性を銃殺

2025年07月10日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエルがジェニン市近郊でパレスチナ人男性を殺害…遺体を押収したうえ息子らも拘束

【エルサレム:本紙】

木曜日、占拠下にあるヨルダン川西岸地区の北部、ジェニン市の西側に位置するルンマーナ村で、イスラエル軍の銃弾により一人のパレスチナ人男性が犠牲になった。公式筋によると、彼の遺体は押収され、男性の息子らが拘束されたという。

パレスチナ保健省は声明で「パレスチナ民事総局(イスラエルとの公式窓口)は、ルンマーナで犠牲となった市民は55歳のアフマド・アムール氏であり、同氏の遺体は押収されたままである」と述べた

一方パレスチナ公式通信社『ワファー』は「占領軍はルンマーナ村で、民間人であるアムール氏に実弾を放ったすえに同氏を殺害した。その後、さらに同氏(の遺体)をイスラエル軍の軍用車両で轢いた」と述べている。

続けて同通信社は「占領軍は犠牲者の遺体を押収したうえ、彼の息子らを拘束した」と指摘した。

さらにイスラエル軍の大規模な部隊が夜明けにルンマーナ村に突入し、多くの家屋を襲撃しその内容物を破壊したほか、そして大規模な警備体制が敷かれるなかで、同村内に狙撃兵チームを展開し、広範な逮捕作戦を実施したことを明らかにした。

一方でイスラエル軍は「X」での声明で、「イスラエル軍に属する部隊による、ルンマーナ村での軍事作戦中にパレスチナ人男性1人が軍の兵士を刺し、中程度のけがを負わせた」と主張した。加えて軍はこのパレスチナ人男性について、「(犯人は)軍部隊によって殺害され、兵士は治療のため病院へ搬送された」と述べた。

また複数の地元筋によると、木曜未明には、イスラエル軍は一連の突入作戦を実行し、ヨルダン川西岸の数々の市町村でパレスチナ人を拘束した。これらの拘束活動は、特にエルサレム北部にあるカランディア難民キャンプに集中していたという。


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翻訳者:伊藤琴雪
記事ID:60455