エジプト人ジャーナリスト、イスラエル野党指導者との会談で物議を醸す

2025年07月04日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプトのジャーナリスト、イスラエル野党指導者との会談で物議を醸す

【カイロ:本紙】

エジプトのジャーナリスト、イマードッディーン・アディーブ氏が、イスラエルの元首相であり野党勢力トップであるヤイル・ラピド氏との会談を行ったことが発表され、エジプト国内のSNS上で大きな議論を呼んでいる。

イマードッディーン・アディーブ氏は、ラピド氏との会談を行うことで、「(イスラエルとの関係)正常化」を図ったとして非難されている。『RT』(ロシア・トゥデイ)によれば、フェイスブックの活動家らは、エジプト記者協会の理事長であるガマール・アブドゥッラヒーム氏が、「イマードッディーン・アディーブ氏は2020年から協会の名簿から削除されている」と発言したと明らかにしている。

ある活動家は、「2020年に、ガマール・アブドゥッラヒーム氏が議長を務める初審懲戒委員会が、イマード・アディーブ氏を、恣意的解雇を理由に協会から除名した」と述べた。

さらにこの活動家は続けて、「今日、アディーブ氏は占領地からシオニストの指導者の一人を招いている。(アディーブ氏が司法決定によって協会名簿に復帰しているのかどうかは報道が錯綜しているため不明だが、)もし彼が名簿に戻っているのならば、私は協会に対して、総会決議に違反したとして再び彼を除名するよう要求する」と主張した。

別の活動家は次のように述べた。「イマードッディーン・アディーブ氏は、自身の国籍、国民、そして犯罪者たるイスラエル人らによって殺害された何千人ものパレスチナ人やアラブの殉教者を一切顧みることなく、露骨にイスラエル人と正常化を図っている。エジプトとイスラエルの間には公式の和平協定があるが、それにもかかわらず、知識人やメディア関係者、全てのソフトパワーの担い手、そしてエジプトのエリートは、敵との民間レベルの関係正常化には反対してきた。なぜなら、我々は公式の関係は領土を引き換えとしていたことを理解しているからだ。しかし、あなたは個人的な利益だけを追求している。金は心と良心を殺し、洞察力と眼識を盲目にしたのだ」。

なお1981年以来、エジプトの職業組合連合は、組合員に対して、イスラエルとのいかなるかたちでの関係や正常化を禁じる決定を実施している。


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翻訳者:植野平良
記事ID:60506