欧州製戦闘機ユーロスター、トルコへ

2025年07月24日付 Hurriyet 紙

トルコは、欧州製戦闘機ユーロファイタータイフーンの購入における重要な節目を迎えた。トルコ・英国間で40機のユーロファイターの購入に関する事前合意書が締結された。

トルコの制空権における重要な一歩として評価される署名は、昨日イスタンブルで開催された国際防衛産業展示会(IDEF)で締結された。ユーロファイタープロジェクトはドイツ、英国、イタリア、スペインによって共同運営されている。英国に続き、他のパートナー諸国ともそれぞれに同様の合意書が締結されると見込まれている。イタリアとスペインは、供給プロセスが開始されて以来何の問題も起こしていないが、今日に至るまでのドイツの妨害はプロセスに悪影響を及ぼしていた。入手した情報によると、この問題にはもはや重大な障害は残っていない。

■ハーグで前進した

特にドイツが長期にわたって続けた妨害は、先月ハーグで行われたNATOサミットで克服されたとされている。ハーグでのサミットの一環としてエルドアン大統領とドイツのフリードリヒ・メルツ首相の間で行われた会談では、ドイツがユーロファイターの購入に反対しない旨が明確に伝えられた。サミットの直後、エルドアン大統領はプロセスの遂行のために、大統領外交安全保障首席顧問であるアキフ・チャアタイ・クルチ大使を任命した。クルチ氏は、ベルリンでドイツの高官らと交流し、政治的土壌を強化した。

■ヒュリイェットが発表

また、6月に英国のデイビッド・ラミー外相は、トルコサミットを前にヒュリイェット紙アンカラ代表であるハンデ・フラトのインタビューで、「パートナーである4カ国はユーロファイターの売却を支持すると確信している」と述べ初めて4国が合意に達したと発表した。

■40機の戦闘機のために

トルコが購入を計画する40機のユーロファイタータイフーンは、現代の空軍の根本となるものを形作るものだ。戦闘機の購入プロセスが完了すると、トルコ空軍(TSK)の抑止力は大幅に向上することになる。ユーロファイターは、多用戦闘機として空対空および空対陸の任務で高い性能を発揮し、トルコがF35プログラムから離脱した後に生じた空白を埋めうる最も有力な代替案とされている。トルコの国産戦闘機KAANが完全に配備されるのは2030年代だと予想されるなか、ユーロファイターの購入はこのプロセスにおける橋渡しの役割とみなされている。

■NATOにおける役割が強化

ユーロファイターが配備されれば、トルコがNATOの共同任務でより効果的な立場で役割を担うことになる。NATOの東側における航空軍事力に関し、トルコが担う役割が強化されることになる。戦闘機購入は、メンテナンス、近代化、パイロット訓練、部品の生産などの分野での協力も意味する。この意味で、トルコの欧州防衛生態系への再統合のために重要な一歩だと評価されている。

■高機動・先進レーダー

ユーロファイタータイフーンは、欧州共同開発の戦闘機である。ダブルエンジン、デルタ翼が搭載され、多用途戦闘機として設計されたこの戦闘機は、制空権、空対空、空対陸、偵察任務のために最適化されている。最も注目すべき戦闘機の特徴として、高い機動性、洗練されたレーダーシステム、飛行制御システム、低レーダー追跡が挙げられる。ミーティアのようなアクティブレーダー誘導長距離空対空ミサイルで、ユーロファイターはトルコ空軍に長距離任務能力を提供する。

■国防省:新たな時代

ユーロファイター入手に関する国防省からの声明では、「トルコがタイフーンの所有者として認められたことは、NATOの強固な同盟国間で長年にわたって築き上げられた友好関係をより強化し、トルコの高度な戦闘航空能力の向上の道における重要な一歩となる。この進展は、英国とトルコのパートナーシップにおいて、技術的協力を強化し、両国の防衛産業を世界規模でリードする製品の相互輸入という形で支援するという意味で新たな時代の始まりとなる。」と述べられた。

■ユーロファイターは障害を克服する上で重要

公正発展党報道官オメル・チェリキ氏は、ユーロファイターのための事前合意の署名に関して、「この段階はずっと遅れていたが、今日は良い段階にある。」と述べた。チェリキ報道官は、昨日エルドアン大統領のもとで行われたMYK会議に関し、要旨を以下のように述べた。

「シリアで不安定さをもたらす試みが生み出されようとした。シオニズム支持者であるドゥルーズ派組織は、シリアの安定を妨害する試みを行った。地域の平和と世界の平和にとって最大の脅威はネタニヤフ政権だ。そのようなあらゆる試みを完全に拒否し、ここでの不安定さは我々の国家安全保障に対する脅威であるという立場を表明する。宗派間の対立に見えたとしても、明らかに大国の代理戦争だ。

(テロのないトルコプロセス)様々な方面から多くのアイデアが提案され、(PKKの)解散に関する混乱を目的とした試みがなされた。トルコはテロとの戦いにおける決意を放棄していない。我々の国民の安全のために我々の諸機関は任務に就いている。テロのないトルコプロセスも、細心の注意を払って進められる。

(ユーロファイターの購入)我々は同盟国間での制裁や妨害が間違っていると主張する。ユーロファイターに関する前進は、多くの障害を克服する上で重要です。トルコはこれらを国家安全保障のために実現させている。この段階は遅れているが、今日は良い段階にある。貿易を強化するすべてのものは世界平和に貢献するだろう。」


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翻訳者:佐田優美香
記事ID:60532