シリア:スワイダーのデモ参加者らが分離独立かイスラエルへの編入かを問う住民投票を要求

2025年08月16日付 al-Mudun 紙

■スワイダー:分離独立かイスラエルへの編入を要求するデモ

【ダマスカス:本紙】

シリア南部のスワイダー県で土曜日、同県のシリアからの分離独立かイスラエルへの編入かを問う住民投票の実施を求めて、数百人がデモを行った。参加者らのなかにはイスラエルの国旗を掲揚する人々もいた。

イスラエルを称賛

複数の地元筋が『ムドン』に明らかにしたところによると、スワイダー県の中心に位置するサイル広場で、数百人が「自決権」のスローガンの下にデモを行った。彼らはデモでシリアからの分離独立のための人民投票の実施を求めた。このデモは、イスラエルからの支援を受けていることが疑われる「シリア旅団党」と、ヒクマト・ヒジュリー師に代表されるドゥルーズ派の精神的指導層の呼びかけに応じたものであった。

デモ参加者らはイスラエルを称賛し、イスラエルへの編入を求める標語が書かれたプラカードを掲げた。彼らはまたシリア当局とアフマド・シャルア暫定大統領に反対する声を上げた。さらにシリア当局を「テロ組織」、シャルア暫定大統領のことを「テロリスト」と表現し、またシリアの支配層を「ダーイシュ(イスラーム国)の者ども」と評した。

「サイル」広場のデモに加えて、シャフバー市でも同じスローガンの下でデモが行われた。このデモでは参加者らはシリア政府によって捕らえられた「捕虜」の返還を求めながら、シリア政府とその機関がスワイダー県内に侵入することへの拒否を表明した。同様に参加者らは、スワイダー県の西部および北部でシリア軍が駐屯する複数村から、彼らが撤退することを要求した。

人々の怒り

このデモは分離独立やイスラエルへの編入を訴えたことから、シリア人の間に怒りを巻き起こした。彼ら、スワイダー県の「愛国者ら」に対し、イスラエルの旗を掲揚したり分離独立を呼びかけたりするデモを抑制するよう求めている。

シリア人活動家らは、このデモはスワイダー県やその県民、その要求を代表するものではないとみなしている。また彼らは、スワイダー県にいる50万人以上もいるドゥルーズ派を代表していない、数百人のデモ参加者らにその責任を負わせた。またヒジュリー師に反対する人々について、「ヒジュリー師の民兵」や「シリア旅団党」による報復を恐れて、この問題に関する自らの意見を表明することをためらっていると評している。


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翻訳者:久木田麗磨
記事ID:60653