イラン・アルメニア会見終わる、10の合意

2025年08月19日付 Milliyet 紙

イランのマスウード・ペゼシュキヤーン大統領とアルメニアのニコル・パシニャン首相が、エレバンでの会合後、二国間における様々な分野で10の合意議事録に調印した。

イランの公式通信社IRNAによると、ペゼシュキヤーン氏は会談のために訪れたエレバンでアルメニアのパシニャン首相によって式典で迎えられた。

代表団会談と二者会談に続き、二人の首脳の立ち合いのもと政治、社会、政治、観光、産業、教育、交通、都市開発、芸術、健康分野において10の合意議事録に調印がおこなわれた。

■戦略的協力計画の準備

イランのペゼシュキヤーン大統領は、共同記者会見で二国間における長期的な戦略的協力計画を最終段階に持ちこみ、調印する用意はあると述べた。

ペゼシュキヤーン大統領は「二国間における深い歴史、文化的な結びつき、相互利益に基づく協力を強化するための強力な基盤が形成されている」と述べた。

■イラン政府は平和と安定を支持する

アルメニア、アゼルバイジャンと米国間での合意についてイランの懸念を指摘するペゼシュキヤーン大統領は、イラン政府はカフカス地域における安定と平和の維持を常に優先事項にしており、それに向けた努力を続けていくと発言した。

アルメニアのパシニャン首相は、イランとの関係を戦略的同盟の水準に高めていく時が来たとした。

パシニャン首相は「我々は互いに二国間関係を戦略的同盟の水準に引き上げる時が来たという考えで一致している」と話した。

■国家間のつながりが重要性をもつ

アルメニアを通る交通網は完全にアルメニアの管轄下におかれることを強調するパシニャン首相は、イランによるアルメニアの領土保全、主権、国境の不可侵に関する明確な姿勢を高く評価していると述べた上で「アルメニアとイランの国際的な境界は不変であり、国家間の継続的なつながりは非常に重要である」と話した。

■鉄道は協力のために再び稼働する

アゼルバイジャンとの合意で最も重要な議題の一つが地域間通信と交通経路を再び稼働させることであるとしたパシニャン首相は、「これを実施することでアルメニアとイラン間の鉄道協力のために新たな扉が開くだろう。ナヒチェヴァン-ジュルファ路線のつながり、イランがアルメニアおよび黒海に鉄道を到達させることができる」と述べた。

■交通において効果的な役割を果たす

同時に、国営放送で声明を行ったイランの道路都市開発大臣であるフェルザーネ・サーデク氏は、イランとアルメニアがペルシア湾と黒海をつなげる鉄道計画において合意に達したことを強調した。

鉄道計画がイラン、アルメニア、アゼルバイジャンとヨーロッパ間の交通において効果的な役割を果たすと述べるサーデク氏は「この鉄道路線は、イランの土地のジュルファまで建設されている。ナヒチェヴァンとアルメニアにつづく予定だ」と話した。

イランとアルメニアの間の国境駅の整備、イランの運送業者の通過料金に関する問題が二国間で行われた会談で議題に上がったことにふれたサーデク氏は「包括的なトランジット協力法案に関しては2か月以内に完成され、発表が行われるだろう」と言及した。

会談で議題となった最も重要なものは陸路輸送分野に関連するものであると述べたサーデク氏は、国境でアラス川にかかるノルドゥズ橋の拡大工事を行うこと、二国間で陸路輸送を容易にするために二つ目の橋を建設することが決定されたと表明した。


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翻訳者:安孫子織絵
記事ID:60674