アルトヴィン県ホパ郡で１９５６年３月１日に生まれたトゥルガイ・ジネル氏は、フォーブス・ターキー誌が２０２５年に作成したトルコ億万長者ランキングで９億５千万ドルの資産で３５位にランクインしている。２０２４年にメディア業界での２２年にわたる投資をやめることを決意したこの実業家は、メディア部門の株式をジャン・グループに譲渡した。

アルトヴィン県ホパ郡で１９５６年に生まれたトゥルガイ・ジネル氏は、トルコで著名な実業家の一人になった。高校生時代にチャイ店のボーイをしていたジネル氏は、大学生時代には車の予備部品業行い、商いに身を投じた。

ジネル氏の母の名前はナジエ、父の名前はヒュスニュであり、トゥンジェルという名の兄がいる。ホパ郡にある土地を売却して、イスタンブルに移住した一家は、商いの生活の基礎をここで築いた。

■商いの生活への最初の一歩

１９７８年３月７日にパーク・グループを創設したジネル氏は、１９８４年、２８歳の時、イスタンブル市タリムハーネに所在する店舗で兄のトゥンジェルとドイツからメルセデスの車を輸入し始めた。この事業は、彼の最初の重要な商いの一歩となった。

１９８８年にジネル氏は、アナトリア産業ホールディングスの共同事業者であったオスマン・ヤズジュと共同事業を始め、アナトリア産業のイラクでの請負事業を引き継ぎ、１９９０年までターンキー事業を手掛けた。

■部門の多様性と成長

１９９１年に湾岸戦争でイラクの事業を手放し、中央アジアに目を向けたジネル氏は、主にウズベキスタンとタジキスタンで事業を始めた。ロシア市場にも目を向けた同氏は、この地域で繊維業に投資を始めた。

１９９３年にジェイハンにあるジェイタシュ紡績工業を勧業銀行から購入し、繊維業界に参入したこの実業家は、１９９４年にベズマン・グループ所有のメンスジャト発電所を購入し、名前をタチ発電所に変更した。

■航空と物流業界へ参入

１９９５年に民営化されたハヴァシュ（航空地上サービス株式会社）の６０％の株式を購入し、１９９８年には全てを購入したジネル氏は、１９９７年にスイス・エアーと業務提携を結んだ。

１９９９年にスレイマン・デミレル大統領は、教育サービスに貢献したとしてトゥルガイ・ジネル氏へ特別功労賞を与えた。同年、父親の名前を冠したホパ・ヒュスニュ・ジネル小学校のテープカットを祖国党のメスト・ユルマズ党首が行った。

■メディア業界への参入と撤退

ジネル氏とジネルグループは。メディア部門への参入をサバフ・グループと１９９８年に提携することで始め、その後カナル・テュルク局の購入を試みたが結果が出ないと、カナル１及びハベル・テュルクというテレビ局を購入した。

２０１３年にショウＴＶを４億２００万ドルで購入したジネル氏は、２０１１年にカスムパシャ・スポーツ・クラブもグループ傘下に加えた。２０２４年にメディア部門での２２年間の投資を終了させたこの実業家は、ジネル報道ホールディングスの株式すべてをジャン・グループに譲渡した。