
イスラエルが公海で拘束した活動家らが、ターキッシュ・エアラインズのTK6920便でトルコへ到着した。エイラート市のラモン空港を離陸した同機は、36人のトルコ人を含む137人の活動家を載せてイスタンブル空港に着陸した。活動家らはイェニボスナにある法医学協会で健康検査を受けた後、尋問を受ける予定だ。
イスラエルによるグローバル・スムード船団への攻撃の後、拘束された活動家らが、ターキッシュ・エアラインズのTK6920便航空機でトルコに到着した。
トルコ人36人、その他国籍101人の計137人の活動家は、トルコの仲介によりイスタンブル空港に到着した。
ガザ地区の包囲網に18年ぶりに穴を開け歴史に名を残した活動家らは、機内でイスラエルが着用させた揃いの服から着替えた後「パレスチナに自由を」のスローガンを叫びながら飛行機を後にした。
イスタンブル空港から唯一生放送を行っていたCNNトルコのインタビューに応じたトルコ人活動家は「まずトルコ国家にとても感謝している。大使館はこのプロセスで我々を1人にしなかった。現地に残っており、大使館が帰国させると言っている人たちの名前を言いたい。メジド・バフチュヴァン氏、アブドゥッラー・ギュンデム氏、アルパスラン・アルスラン氏、ユヌス・デミル氏、トゥルガイ・トゥラン氏、ゼイネル・アビディン・オズカン氏、ムハンメド・ファティヒ・スィナン氏、セナ・ポラト氏、セミヒ・フェネル氏、ハカン・シムシェキ氏だ。彼らは現地に残ったが、大使館は帰国させると言っていた」と述べた。
■「私たちは包囲網を突破した」
CNNトルコ特別ニュースの生放送でシェリ・フルヤ・オズテュルク記者のインタビューに答えたベキル・デヴェリ氏は、次のように述べた。
「第一に、我が国の政府に感謝したい。なぜなら、私たちを絶望的な場所からここに戻してくれたからだ。これは私たちにとってとても大事なことだ。第二に、私たちは包囲網を突破した。相手からどう見えていようが構わない。どんな対抗プロパガンダをされようが構わない。残り38.6マイルまで迫った。もしも私たちに100隻の船があれば、今日ガザ地区の海岸で子どもたちと抱き合っていただろう。グローバル・スムード船団のオーガナイザーと、トルコでの協力者ヒュセイン・ドゥルマズ氏、それに船団の全ての仲間たちに感謝している。神のご加護を願う。船団がもう1つあれば、この包囲網を必ず突破できる。(包囲網は)難攻不落ではないと見ている。彼らは私たちが彼らを過小評価していると見ている。彼らは私たちに後ろ手に手錠をかけた。後ろ手に手錠をかけた状態で太陽の下で4時間半も私たち全員を放置した。老若男女問わずだ。私たちを24時間刑務所で拘束した。私たちはパン一切れも水一杯も与えられず、全くもって酷い扱いを受けた。私たちはムスリムの尊厳を傷つけないため、彼らに微笑むしかなかった」
■イタリア人の活動家はムスリムになった
船団のうち「マリア・クリスティーナ号」の船長であるイタリア人のトマッソ・ボルトラッツィ氏は、刑務所でムスリムになったと述べた。
ボルトラッツィ氏は虐殺に対して見て見ぬふりをしないため船団に参加したといい、次のように述べた。
「刑務所で過ごした最後の日々はとても辛いものだった。友人たちはトルコから来ていて、ほぼ全員がムスリムだった。私たちは本当に怖い時間を過ごした。共に命を危険に晒したためにとても怖かったが、にも関わらず我々は一体感を保ち互いを助け合った。友人たちが祈っている際、イスラエルの占領軍の警察官が中に入ってきて彼らの祈りを妨害した。私もこれに対抗することが必要だと感じた。その後友人たちと共にシャハーダ(信仰告白)を唱えた、これは私にとって生まれ変わるようなことでありとても幸せだ。全ての自由・民主国家がイスラエルに対する戦いに参加することを願う、なぜならもうこの虐殺を止めるときが来たからだ」
アルジェリア人の活動家アンマル・ウナス氏も、イスラエル兵が彼らを侮辱したと明らかにし「グローバル・スムード船団など国際社会の圧力がある中で、彼らの私たちに対する振る舞いは酷いものだった。私たちは2日間を不透明な状態で過ごし、私たちが何をされどこに連れて行かれるのかもわからなかった。彼らは信用できないから、何をするのか予想ができない。トルコにはとても、とても感謝している。私たちの人生における最も素晴らしい喜びをもたらしてくれた。私たちを刑務所から解放し『あなたたちはイスタンブルにへ行く』と言われた際、私たちはそれを信じられなかった。空港に到着しターキッシュ・エアラインズの飛行機を見て初めて信じられた」と述べた。
■外務省のオンジュ・ケチェリ報道官による声明
外務省のオンジュ・ケチェリ報道官は「グローバル・スムード船団の船に乗っていた36人のトルコ国民は、今日午後に特別便の飛行機でトルコに帰国する予定だ」という声明を発した。
外務省のケチェリ報道官は、SNSのXに投稿した声明で次のように述べた。
「イスラエル軍により公海で拿捕されたグローバル・スムード船団に乗船していたトルコ国民36人は、今日午後に専用機で帰国する予定だ。最終的な数はまだ決まっていない。
同国に残っている国民の帰国手続きが早急に完了し、トルコに帰国できるよう努力を続けている。
当該の飛行機には第三国の国民も搭乗する予定だ」
ケチェリ報道官の声明の後、外務省の情報筋からは「イスラエルで身柄を拘束された国民が今日帰国するために割り当てられたターキッシュ・エアラインズの飛行機には、米国、UAE、アルジェリア、モロッコ、イタリア、クウェート、リビア、マレーシア、モーリタニア、スイス、チュニジア、ヨルダンの国民も搭乗する予定だ」との声が聞かれた。
■船団には48人のトルコ人
グローバル・スムード船団のトルコ代表団は、イスラエルがガザ地区に人道支援物資を運搬していたグローバル・スムード船団に対して行った攻撃で、イスラエル政府が違法に拿捕し状態がわかっているトルコ人活動家が48人にのぼると発表した。
グローバル・スムード船団のトルコ代表団の発表には、拿捕された人々の氏名と乗船していた船の名前が次のように記載されている。
(Sirius) Abdulaziz Yalçın, Davut Daşkıran, Zeynep Dilek Tekocak, Ayçin Kantoğlu; (HUGA-A) Mehmet Sait Direkçi, Fatih Özsöz, Tevhit Yıldız; (Austral-A) İkbal Gürpınar, Fethullah Badem, Muhammet Emin Işık, Hacı Durak, Bekir Develi, Erdem Özveren, Enes Harman, Sait Karahasan; (Florida-A) Evren Akan, Turgay Turan, Muhammet Emin Yıldırım; (Alma) Metehan Sarı, Hüseyin Şuayb Ordu, Onur Murat Kolgu, Semih Fener, Osman Çetinkaya, Sümeyra Akdeniz Ordu; (Spectre) Bekir Turunç, Abdulmecid Bağcıvan, Mustafa Muhammed Çakmakçı, Mesut Çakar, Müslim Ziyali; (Mali/Deir Yassine-A) Sümeyye Sena Polat; (Grande Blu) Halil Rıfat Çanakçı; (Morgana) Ersin Çelik, Semanur Sönmez Yaman; (Seulle-A) Yaşar Yavuz, Haşmet Yazıcı, Abdülsamed Turan; (Capten Nikos-A) Umut Aslan, Abdullah Gündem; (Allakatalla) Halil İbrahim Sehidoglu; (Maria Cristina) Ergün Akpınar, (Adaigo) Muhammet Fatih Sinan, Yunus Demir, Mehmet Emin Aydın, Hakan Şimşek, Zeynel Abidin Özkan, Alpaslan Arslan, Muhammed Salih Dallı, (Mikeno-A) Huzeyfe Küçükaytekin
声明では、船団に所属するマリネット号の乗船者を除く全てのトルコ人活動家がイスラエルによって違法に拿捕され、アシュドッド港に移送されたと述べられている。
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翻訳者:神谷亮平
記事ID:60947