医薬品市場のための処方箋;食品医薬品局局長に医薬品分野の制裁を無力化する解決法を聞く 本紙インタビュー(1)

2025年10月02日付 Jam-e Jam 紙

 イラン人の患者にとって「制裁」という言葉は、常に苦い響きを持ってきた。しかも今、「スナップバック」という重い影がふたたび医薬品市場を不安定にし、人々の意識を長い行列や起こり得る[医薬品の]不足へと向けさせている。懸念を根拠のないものとみなすことはできないが、しかしながら、我が国が不当な制裁に直面するのは今回が初めてではない。イランは、たとえ最も厳しい圧力の下でも自らの進路を見失うことがないことを何度も示してきた。資源の管理、戦略的な備蓄の強化、そして国内製造への依拠によって、不足を抑え、患者の安心を守ることができてきたのだ。

執筆者:ザフラー・ハーメディー(社会部)

 今回、メフディー・ピールサーレヒー食品医薬品局局長は本紙によるインタビューで、大規模な国内製造と、予測に基づく備蓄に依拠すれば、医薬品の不足や価格急騰への懸念は存在しないと明言している。

 制裁はスナップバック・メカニズムに基づき、9月28日(日曜日)の朝方から発動され、我が国の製薬産業は新 たな試練の入り口に立たされている。このJCPOAに基づく法的措置は、安全保障理事会による過去の制裁の復活を可能にするものであり、直接的には薬品を標的にはしないとはいえ、サプライチェーン、原材料へのアクセス、そして外貨の送金に及ぶ間接的な影響は否定しがたい。保健医療省のモハンマドレザー・ザファルガンディー大臣によれば、あらゆる種類の制裁は保健医療の分野に否定的な影響を及ぼし、これは我が国に対して行われる抑圧の一つである。同大臣が説明しているように、医学誌『Lancet』による1971年から2021年までの150か国を対象とする制裁の影響に関する調査は、毎年56万4千件の死亡が制裁に起因してこれらの国々で発生していることを示している。

◆国内生存への依拠;制裁への盾

 医薬品不足の再発の懸念に対して、食品医薬品局の当局者たちは「危機のシナリオは抑制可能だ」と強調する。ただし、政策が国内製造、ジェネリック医薬品に基づく処方、そして適切な資源管理に注力することを条件としている。当局者らは以下のように述べる。「戦略的な備蓄の強化と市場統制に向けた計画立案によって、新たな制裁の影響を最小化でき、患者の安心を守ることができる」

―(2)に続く―


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翻訳者:KM
記事ID:60984