
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とシリアのアフメド・シャラア大統領はモスクワで会談を行った。この重要な会談に関連し、注目される情報と主張が届いている。シャラ大統領はプーチン大統領にアサド氏の引渡しを望んでいるのだろうか?さて、詳細は。
世界の注目を引く新たな場所はモスクワとなった。シリアのアフメド・シャラア大統領はロシア連邦の首都モスクワにいる。プーチン大統領と会談した。
◾️プーチン大統領はソ連時代に触れる
会談のうち、報道陣に公開された間に話したプーチン大統領は、シャラア大統領をモスクワでもてなすことを嬉しく思うと述べた。プーチン大統領は、何十年もの間2カ国間で特別な関係が促進されてきたことに言及し、「ロシアとソビエト連邦にとって、最も苦難の時代であった1944年に結ばれた外交関係を、80年間を超える期間継続してきた。この間、シリア・ロシア関係は常に親友関係であった。ロシアとして、シリアとは、いかなる時も政治的条件や特別な利益に影響を受けて関係を結んだことはない。何十年に渡って、常にシリア国民の利益を指針に行動してきた。」と述べた。
◾️「4000人以上のシリアの若者はロシアで教育を受けている」
ロシア国民とシリア国民の間には常に深い関係があることに言及したプーチン大統領は、「何百人、もしかしたら何千人もが結婚や友情関係で互いに結ばれていると述べることで十分だろう。現在、4千人以上のシリアの若者がロシアの高等教育機関で教育を受けており、彼らは将来、シリア国家の発展と強化に重要かつ有意義な形で貢献するものと期待している。」と述べた。
10月5日に行われたシリア議会選挙について言及したプーチン大統領は、「これがあなた方にとって大きな成功となるものと信じている。なぜなら、社会の統合のきっかけとなるからであり、シリアが現在、困難な時期を経験しているとしても、シリアの全政治勢力間の絆と相互作用を強化していくことになろう。」と述べた。プーチン大統領は、演説を次のように締め括った。
「1993年より、両政府間の委員会があり、この委員会の活動が再開した。ロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相が率いる代表団を歓迎していただいて、感謝申し上げる。会談では、興味深く有益な取り組みが表明された。我々も外務省を通じて、定期的な連絡と協議を継続する合意に加え、これらの取り組みを実現するために出来うる限りのことをする用意がある。」
◾️「今日は新たな1日を過ごした」
シリアのシャラア大統領は、プーチン大統領に迎えられたことを感謝した。非常に長い道のりを歩んできたと述べたシャラア大統領は、「ロシアとシリアの間には本当に長い歴史的絆がある。今日、新たな1日、新たなシリアを経験している。この新たなシリアを世界に広め、世界はこのシリアを認識し始めている。政治的目的を前進させるための努力をしており、前にも述べたように歴史的絆によって我々は結ばれており、ロシアはこの過程で重要な役割を果たすものと認識している。加えて、ロシアが我々に担保した数多の成功をも信用している。ロシアは我々に様々な場面で手を差し出し、物質的なものも含め、重要な協力の架け橋によって私たちは互いに結びついている。ともに、取り組み続けていく。我々の関係に新たなエネルギーを加え、あなた方に新たなシリアを認識していただくべく努力していく。現在、最も重要なことは、もちろん安定であり、これは国内でも地域全体においてもである。」と述べた。
◾️シリアの国営報道からの説明
シリアの公式国営放送であるアル=イフバーリヤの報道によると、シャラア大統領は、2カ国間の関係に加え、 共通の関心分野に関連する世界的・地域的な動向について話し合うため、モスクワへ向かった。
◾️クレムリン:ロシア軍基地も議題に
ロシア政府から行われた発表では、会談ではロシアとシリア関係の政治、貿易、経済、人道的分野における現況と将来に関する期待に加え、中東地域における最新の動向が検討されることになるのが明かされた。
一方で、ロシア政府のデミトリー・ペスコフ報道官は、プーチン大統領とシャラア大統領の会談で、シリアでのロシア軍基地が議題になるかどうかに関する記者たちの質問について「もちろん、この件は協議の中で何らかの形で取り上げられるだろう。確かに、これは予想できる。」と述べた。
◾️シャラア大統領はプーチン大統領にアサド氏の引渡しを希望
一方、匿名を希望する政府当局者は、関心を呼んでいる質問に答え、シャラア大統領の話題にはアサド氏の引渡しも含まれていると述べた。
当局者がAFP通信社に行った説明では「シャラア大統領はロシア大統領に、バッシャール・アサド氏を筆頭にロシアに滞在し、戦争犯罪を行った全ての人の引渡しを求めることになる。」と述べた。
シリアの前大統領であるアサド氏は2024年12月8日に、反体制派によって転覆され、次いでロシアに逃れていた。
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翻訳者:伊藤颯汰
記事ID:61006