イラク:マーリキー氏が新政府形成の困難性について言及

2025年11月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■マーリキー氏:イラク新政府の樹立は国内外の課題により困難となるだろう

【バグダード:DPA通信】

イラクのイスラーム・ダアワ党の党首で「法治国家連合」代表のヌーリー・マーリキー氏は、来週予定されている議会選挙の結果を受けて、新政府の樹立は国内外の課題により困難になるとの見方を示した。

マーリキー氏は水曜夜に放送されたテレビ発言で、「次期イラク首相の候補者は、選挙で獲得した議席数と直接は連動しない。首相職の獲得が議席数に結び付いていると考えるのは誤りで、むしろシーア派の『調整枠組み』の支援によって決まる」と述べた。

同氏はさらに、「国内外に課題があるため次期政権の樹立は困難で、情勢は複雑化するだろう。次の議会選挙後に『機能不全の三分の一』のシナリオが繰り返される可能性がある」と付け加えた。

また、「歴代首相が必ずしも議会で多数の議席を持っていたわけではない。次期首相はシーア派の『調整枠組み』から出されるべきである」と説明した。

同氏は、「政府を組閣するのは最大会派であり、『調整枠組み』はパートナー勢力にとっての拠り所となっている。これは継続すべきで、われわれは支援しなければならない」と指摘した。

首相の選出プロセスについては、「候補者間の選別を通じて行われる。首相はシーア派の『調整枠組み』を代表する人物でなければならない」と述べた。

マーリキー氏はさらに、「『調整枠組み』が次期首相候補として私の指名を決定するなら、その責務に応じる。任命から退くつもりはない」と述べた。

また同氏は、次期首相は「公金の私的流用に立ち向かい、健全な行政運営を堅持し、イラクの統一と主権を守り、誤りを是正し、治安を維持し、国際社会との間で対等かつ均衡の取れた対外関係を構築する必要がある」と強調した。

一方、ムハンマド・シヤーア・スーダーニー首相は、来たる議会選挙の結果を受けて2期目を目指す意向を表明している。イラクのメディアは首相候補として「法治国家連合」代表のヌーリー・マーリキー氏ら複数の名前が取り沙汰されていると報じた。


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翻訳者:大石明穂
記事ID:61244