スーダン:国際移住機関事務局長がスーダンの人道状況について強く警告

2025年10月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■国際移住機関:「スーダンの必要とする人道的支援は非常に莫大である」

【ジュネーブ:アナトリア通信】

エイミー・ポープ国際移住機関(IOM)事務局長は水曜、「スーダンの必要とする人道的支援は極めて大きい」と警告した。

ポープ氏は、現在の国内避難の危機は広大な範囲に及んでおり、民間人に対する恐ろしい暴力行為の報告も増えていると指摘した。

これらの発言は、スーダンの首都ハルツームからニューヨークの記者らへ向けた記者会見の中で述べられた。

またポープ氏は、膨大な避難件数を明かし、自身の訪問目的については、「世界的に前例がないほど人道支援が減少しているなかで、この危機への注目を喚起」することであると強調した。

同氏は月曜日にスーダンへ到着しており、5日間滞在する予定だ。滞在中は、複数の高官らと面会するのに加え、北部州のダッバ市と首都ハルツームの避難民キャンプを訪れる。

スーダンでは2023年4月以降、国軍と即応支援部隊との激しい戦闘が続き、人道危機が深刻化している。これまでに数万人が死亡し、約1,300万人が避難を強いられている。

ポープ氏は主要な戦闘地域での悲惨な状況に言及し、「数字は継続的に増加している」と述べた。

同氏は、この2週間の間に、北ダルフール州(西部)の州都であるファーシル市からは9万人が避難し、クルドファーン地域(南部)で発生した戦闘の直後にはおよそ5万人が避難したと指摘した。

さらに国際機関の高官であるポープ氏は、戦闘地域から逃れ、道中で深刻な危険に晒されている避難民らの証言を伝えた。

同氏は「この地域を去る人々は、暴力、性暴力、そして民間人への銃撃が広範にわたって横行していると報告している」と述べた。

さらに同氏は、「多くの人が、この地域を去る途中、殺害された人々の遺体を見たと証言している」としつつ、自身のスーダンにおける目的が「もっとも弱い立場におかれた人々、特に女性と子供たちに対して、必要としているサービスへのアクセスを保証する」ことにあると明らかにした。

(後略)


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翻訳者:酒井梢太
記事ID:61277