対談:クルド系国民はまだ「解決プロセス」を信じているか?

2026年02月15日付 Medyescope 紙

ジャーナリストのルシェン・チャクル氏が、(クルド問題・人権問題研究者の)ワハプ・ジョシュクン准教授との対談で、クルド問題解決プロセスについて、クルド人からみた信頼度や期待、そして懸念について評じた。

ルシェン・チャクル氏から「クルド人はまだ解決プロセスを信じているか?」という質問を受けたジョシュクン准教授は、1月は非常に緊張感のある一か月だったと答えた。

ジョシュクン准教授は、「(シリア)のアレッポにある2地区からの撤退要求をめぐって緊張が高まった。その空気はトルコの街頭にもにも反映された。2026年1月は解決プロセスがまったく進展しなかった月として歴史に刻まれたのだ。私の推測では、各関係者はシリアでの展開を見届けるため待ちの構えで、シリア同行確認後に解決プロセスに向き直ったのだろう」と述べた。

ジョシュクン准教授は、米トランプ大統領のホワイトハウスでの発言がクルド人の間の失望を招いたと述べた。さらに、「シリア・モデル」という言葉に込められた中身と現地の現実が乖離しているのだと指摘した。

■「トルコは仲介役は果たさず」

ジョシュクン氏は、トルコ政府のシリア政策についても評価し、「(トルコは)シリア国内で、各当事者間の誠実な仲介役を果たす必要があったのに、実際には一方を支持し他方を排する姿勢がみられた」と述べた。

また、トルコ外務省およびトルコ防衛省の表現はクルド人の反感を招いたが、レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領は、それに比べれば穏健な言葉遣いだったと話した。

■「解決プロセスで社会を疲弊させるべきではない」

ジョシュクン准教授は、1月には解決プロセスへの期待は低下したが、まったく失われたわけではないと指摘し、「クルド人社会は今だこの解決プロセスを広く支持していると考えている」と述べた。

ジョシュクン准教授は、解決プロセスを成功させるには具体的措置が必要だと述べ、次のように評じた。

「欧州人権裁判所の決定に従ってデミルタシュ氏を釈放し、評議員に任命された市長として彼を復職させる。この二つの措置を講じるだけで空気は一変するだろう。社会はもう紛争に疲弊している。この解決プロセスのせいでさらに疲弊させるねきではない。なお、これらの措置は、国民の解決プロセスへの信頼と支持を高めるためにできる限り速やかに講じられるべきだ。」

■「クルド人運動は何をすべきか?」

ルシェン・チャクル氏は、「クルド人とトルコ人をこれまで以上に解決プロセスに参画させるためにクルド人運動は何をすべきだろうか?」と質問した。ジョシュクン准教授はこれに対し、次のように答えた。

「トルコの人民平等民主党(DEM)党は、解決プロセスの初期段階から慎重な言葉遣いを心がけてきたと思う。部分的に挑発的な行動もみられたが、解決プロセスを遵守し、慎重にアプローチするための言葉をつくろうと努めてきた。今後もこの姿勢を維持していく必要がある。政治はここで重要な役割を果たす。この大仕事を実体化するために運動内容をさらに発展させる必要がある。」


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翻訳者:原田星来
記事ID:61651