オジャラン、1年ぶりに新メッセージ発表

2026年02月27日付 Cumhuriyet 紙

テロ組織クルディスタン労働者党(PKK)の指導者アブドゥッラー・オジャランが組織に武装解除を呼びかけてから1年が経ったこの日、人民平等民主(DEM)党はオジャランの新たなメッセージを公開した。そのメッセージの中でオジャランは、「信仰や言語を強制できないのと同じように、民族的帰属(milliyet)も強制されるべきではない。民主主義の枠内で、国の統一性を基盤とした憲法上の国籍関係には、信仰・イデオロギー・出自・民族的帰属の問題を自由に表明する権利、そして組織する権利が含まれる」と述べ、注目を集めた。

「平和と民主社会への呼びかけ」の発布から1年が経ったことを記念して、DEM党はテロ組織PKKの指導者であるアブドゥッラー・オジャランからの新たなメッセージを公開した。

会合には、イムラル島でオジャランと共に収監され、前回の和平プロセスで事務局員を務め、最近釈放されたテロリストのヴェイセル・アクタシュも出席した。アクタシュに加えて、イムラル派遣代表団のメンバーであったトルコ大国民議会のペルヴィン・ブルダン副議長や、解任されたアフメト・テュルク元マルディン広域市長、ミトハト・サンジャル国会議員、テロ組織首謀者(オジャラン)の弁護士であるファイク・オズギュル・エロール、DEM党のトゥライ・ハティモーラル及びトゥンジェル・バグルハン共同代表、DEM党国会議員のサルハン・オルチュ、メラル・ダヌシュ・ベシタシュ、アイシェギュル・ドーアン、ギュリスタン・クルチ・コチイート、民主地域党(DBP)のチーデム・クルチギュン・ウチャル及びケスキン・バユンドゥル共同代表とその他の党員も参加した。

◾️スッル・スレイヤー・オンデル氏を追悼

クルド問題解決過程の当初、DEM党のイムラル派遣代表団のメンバーであった、元国会議員スッル・スレイヤー・オンデル氏は亡くなっている。彼が2025年2月27日の[武装解除の]最初の呼びかけに際し行った話しの映像が映されて、会議は始まった。

会議ではオジャランの最近の写真も公開された。

◾️オジャランのメッセージを読み上げ

DEM党のペルヴィン・ブルダン議員はオジャランのメッセージのトルコ語文を公表した。

オジャランのメッセージの主要な論点は以下の通り。

「2025年2月27日の私たちの呼びかけは、民主政治が実現した場所では、武器が意味をなさないと言うことの説明であり、選択が明確に[武器ではなく]政治を支持するものであるとする宣言であり、一貫した一つの原則である。私たちは負の反乱の時期を、一方の側の意思と行動により乗り越えることに成功した。今まで私たちが示した軌跡は、暴力や分離の政治手法から民主的な政治や[社会]統合への移行を可能にする対話能力や実力を持っているのを証明した。私たちの呼びかけは、会合や会議をこうした目的に向けたものであった。解党や武装闘争戦略の放棄といった決定は、公的かつ具体行動的なもののみならず、精神的にも暴力から引いて政治を選択することの表明であった。と同時に共和国と精神的に和解することの宣言でもあった。

ここ一年のエルドアン氏の意思、バフチェリ氏の呼びかけ、オゼル氏の貢献、クルド問題解決過程に良い影響を及ぼした全ての政治、社会、民間人、機関の尽力を評価している。そしてとりわけ我が友スッル・スレイヤーを、今一度大いなる敬意と追慕の念で偲ぶ。

クルド人のいないトルコ人、トルコ人のいないクルド人はない。この関係は弁証法的に歴史的独自の発展を遂げたものである。

共和国創設期の基本法典は、トルコ人とクルド人の団結を表現していた。2月27日の私たちの呼びかけは、この団結の精神を活性化する試みであり、民主的な共和国を求めるものである。流血や衝突により育まれた仕組みを破壊しようと目指している。問題の歴史的経緯、深刻さ、これが生む危険を考えず、その代わりに短期的で小さな政治的な利益に応じて振る舞うことは私たち皆を弱めることになる。否定や反乱を絶えず行い続けるのは、最大の例外規則を生み出すことである。私たちは、ここ2世紀反転しようと求める兄弟愛の前に横たわる障害を除いており、兄弟の法の求めるところを行なっているのである。いかに集い、いかに共生するかを話し合いたいのである。

今、負の段階から正の段階の構築に移行せねばならない。新たな政治の時代・戦略への扉は開かれている。暴力に拠った政治の時代を閉じ、民主的な社会、法に基づく段階を切り開くのを目指し、あらゆる社会層がこの方向で力を尽くし、責任を負うよう誘うものである。

民主的な社会、民主的な和解・統合は、正の時代の精神世界の礎石である。正の段階は、強制や暴力に依拠した闘争の手法を排除する。正の構築の中で目的とするのは、何らかの機関や組織を作ろうとするのではなく、社会の中の各個人が社会を作る中で役割を手にできる責任にたどり着くことである。目的は社会の建設を人々と共にその内部で行うことである。虐げられた層・民族グループ・信仰-文化上のグループは、分断なく、連帯した民主的な[社会を]築くことで自らの居場所を創出することになる。この過程で国が民主的転換に配慮するのが重要である。

民主的統合は少なくとも共和国初期同様に重要である。その時同様に意味、将来、力の点で富と豊かさを含んだ呼びかけなのである。基本的に民主的な社会のモデルはある。分断的あるいは逆に同化的方法以外の選択肢に当たるのである。民主的な統合への移行には和平の諸法を要する。民主社会的な解決には、政治的、社会的、経済的、文化的な領域で構造上の、法の上での手当てを要する。

今日生じている多くの問題や危機の原因は民主的な法が存在していないことである。私たちは、民主的な政治の枠組みの中で法による解決を基本に据えている。私たちは、民主的な社会の領域を認め、民主主義の領域を認識し、このことが強い法律上の信頼を作ることに繋がるという姿勢をもつ必要があるのだ。

◾️信仰・言語同様に民族的帰属も強いられてはならない

国籍関係は、民族的帰属の属性を通じてではなく、国への結びつきを基にして築かれるべきである。私たちは信仰・民族的帰属・思想上で自由であることを基本に据えた自由な同朋性というものを考えている。信仰・言語が強いることができないのと同様に、民族的な帰属も強いてはならない。民主主義の枠内で、国の統一性を基盤とした憲法上の国籍関係には、信仰・イデオロギー・出自・民族的な帰属の問題を自由に表明する権利、そして組織する権利が含まれる。

今日ではいかなる思考システムも民主主義を基本に据えずして存立し得ない。[事態の]変動、緊張や危機は一時的なことであり、民主主義は遅かれ早かれ恒久的なものとなるものである。私たちの呼びかけは、トルコのみならず中東で共に生きるという問題を扱い、生じている危機の解決策を見出すという目的を帯びている。あらゆる不当な扱いを受けた者たちが存在し、自分たちのことを自由に表現できる権利を訴えているのである。

女性たちは、社会や国が一顧だにせず、自らの存在を続けられない社会的な圧力に晒されている。今日、家庭内暴力、女性の殺害、家父長制の圧力、これら全てが女性を奴隷化することで発生する長きに亘る攻撃の今日的なあり方である。だから女性たちは、民主主義的な統合の上で最も自由な存在であり推進力であるのだ。

◾️命令的・権威的な言葉ではダメだ

「今の時期の言葉使いは命令口調であったり権威的なものであってはならない。対話相手に自分のことを正しく伝え、耳を傾け、相手にも相手にとって本当のことを表明するのを認める姿勢であるべきである。

こうしたことが全て実現し互いを敬うような共通の知恵を必要としているのである。

敬具。」


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翻訳者:関口ひなた
記事ID:61719