レバノン:シリアとの間に開かれる「協力と共同調整の新たなページ」
2026年05月09日付 al-Watan 紙

■サラーム首相:シリア・レバノン関係に新たなページ、共同協力と調整を掲げる…国境管理、受刑者移送、エネルギー、貿易で協議を拡大
【ダマスカス:本紙】
レバノンのナワーフ・サラーム首相は、初めてのダマスカス訪問が、過去のページを閉じ、相互尊重と信頼、共通利益に基づくシリア・レバノン関係の新たな段階を開く節目になったと述べた。そのうえで、今回、複数のレバノン閣僚を伴って訪問した目的は、協力分野を広げ、両国間の調整水準を引き上げることにあると説明した。
サラーム首相は土曜日、ダマスカスで開かれた記者会見で、シリア当局者との会談は、両国間で続いている協議の流れを補完するものだったと明らかにした。また緊張や留保から離れ、協力を基礎とする前向きな雰囲気のなかで、懸案をはじめとする複数の共通課題の処理において具体的な進展があったと述べた。
同首相は、この流れの成果は今後の期間に明らかになると指摘したうえで、両国はこれまでの合意事項をフォローするだけでなく、両国家間の公式関係を強化し、両国民の間で経済、社会、文化のより広いパートナーシップを開く新たな取り組みの開始にも取り組んでいると説明した。
またサラーム首相は、協議では急速に変化する地域情勢と、それがシリアとレバノンに及ぼす影響についても取り上げられたと述べた。両国は、双方の利益に資する形で調整と協議を継続することで一致したほか、レバノンで有罪判決を受けたシリア人受刑者の移送合意の実施を引き続き進め、シリア人被拘束者の問題、さらに両国における行方不明者と強制失踪者の消息解明に取り組むことでも合意した。
同首相は、両国が国境管理を徹底し、密輸を防ぐ必要性を確認したと述べた。あわせて、国境通過所の運用メカニズムを発展させ、人と物の移動を円滑化すること、さらにシリア避難民の安全で尊厳ある帰還と、レバノン国内のシリア人労働者の管理をめぐる協力を続けることでも一致したと説明した。
サラーム首相によると、会合では陸上輸送、鉄道連結、トラックやタクシーの往来、橋梁、国境通過所をめぐる諸問題について詳細な議論が行われた。特に、商業活動に影響を及ぼしている障害を取り除き、輸出やトランジットに関わる手数料を処理し、規格や検査機関の分野で協力を強化することに重点が置かれた。また、経済・通商関係の発展と共同投資の促進についても話し合われた。
さらにサラーム首相は、レバノン側が両国首相レベルの恒常的な調整枠組みを設ける提案を行ったことを明らかにした。これは、レバノンが複数のアラブ諸国との間で採用している合同高等委員会に類似するもので、合同の技術委員会や閣僚委員会を通じて、政治、経済、安全保障分野での協力を強化することを目的としている。
一方、レバノンのターリク・ミトリー副首相は、シリア内相との間で国境安全保障の調整に関する諸問題を協議したと説明した。また、レバノン国内にいるシリア人の出生、婚姻、証明書の認証を含む公式書類の問題についても話し合ったと述べた。
シリア内務省が発表した、ヒズブッラーに関連する細胞の摘発に関する声明について、ミトリー副首相は、シリア国内の治安維持はシリアの責任であると述べた。そのうえで、シリアの安定はレバノンの安定に直接反映されると指摘した。
また、レバノンのジョゼフ・サッディー・エネルギー・水資源相は、シリア領内を通過する天然ガス輸送協定に関する協議で大きな進展があったと発表した。さらに、シリアからの電力輸入の可能性に関する技術調査が始まったことや、ヨルダンを含む三国間の電力連結計画に取り組んでいることも明らかにした。
レバノンのアーミル・バサート経済相は、貿易、関税、技術上の障害を処理するため、定期的に会合を開く合同委員会を設置することで合意したと述べた。また、シリア・レバノン実業家委員会が数日以内に設立され、最初の会合が来年6月にダマスカスで開かれることを明らかにした。
ファーイズ・ラサームーニー公共事業・運輸相は、シリア側による復旧作業が完了した後、アッブーディーヤ国境通過所が近く再開されると述べた。これにより、マスナア国境通過所への圧力が軽減され、両国間の貨物輸送が円滑化されると説明した。
これに先立ち、アフマド・シャルア大統領は土曜日、ダマスカスの人民宮殿でサラーム首相と同行閣僚団を迎えた。双方は、二国間関係の発展、経済・通商協力の強化、地域の安定を支え、両国の共通利益に資する安全保障面での調整について協議した。
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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:62076