■シリア:欧州委員会が内務省・防衛省に対する制裁を解除
【ベイルート:本紙】
欧州連合理事会は、失脚したバッシャール・アサド大統領の体制の関連組織に課された制裁を1年間延長することを発表した。一方で同理事会はシリア防衛省ならびに内務省に対する制裁の解除を決定した。
影響力を保持するアサドのネットワーク
理事会は声明で、個人ならびに組織に対する制裁は少なくとも2027年6月までは継続すると述べ、この決定は制裁措置の年次見直しに基づいて行われたことを示した。
また声明は、理事会が「シリアに対する欧州連合の関与の強化」を目的として、防衛省と内務省を含むシリアの7機関を制裁リストから削除すると付け加えた。
そして制裁の更新は、欧州連合が「アサド前体制の関連ネットワークが依然として影響力を保持し、移行期プロセスへのリスクとなっているほか、国民和解や問責の実現に向けて払われている努力に対する障害を構成している」と認識していることによると明らかにした。
また制裁リストに掲載された者は資産凍結の対象となり、EU市民・企業は彼らへのいかなる資金提供を禁じられるほか、個人はEU加盟国への渡航や通過が禁止されると指摘した。
シリアとの協力協定
2025年5月、欧州連合は平和的かつ包括的な移行や経済社会の回復・復興を支援するため、シリアに課されたすべての経済制裁を解除した。一方アサド前体制と関連する個人・組織に対象を限定した制限措置、また同時に安全保障上の理由に基づく制裁は残された。
また声明によると、欧州連合は、安全保障上の理由に基づくリストを除く「全ての経済制裁の解除という政治的決定を通じ、シリア国民ならびに平和的かつ包括的な移行の支援に対する継続的な取り組みを確認」した。またこれは、アサド以後の段階におけるシリアの移行と回復を支援することを目的とした「歴史的転換」であるとされた。
今年5月11日には、欧州連合理事会は、アサド体制が人権に対して犯した重大な侵害行為を受けて、2011年に部分的に停止されていた欧州連合・シリアの協力協定を全面的に復活させた。また同年には、旧政権による市民への暴力的な弾圧に対し制裁を課した。また声明によると、同理事会は旧体制崩壊後、シリア情勢を踏まえて、同国、またその市民および企業との連携を促進するため、欧州連合のいくつかの制限措置を緩和した。
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翻訳者:植木征司
記事ID:62127