シリア:瓦礫の上で進む欧州とのパートナーシップ

2026年06月03日付 al-Watan 紙

■シリアと欧州、断絶の瓦礫の上で進むパートナーシップ…制裁解除から関係正常化へ、経済支援と信頼再構築が焦点

【ダマスカス:本紙】

シリアと欧州連合(EU)の関係はもはや、過去数年間を特徴づけてきた断絶の遺産に縛られてはいない。むしろ、政治的関与、経済支援、相互信頼の再構築を軸とする新たなアプローチへと、徐々に動き始めている。こうした文脈において、駐シリアEU代表部のミヒャエル・オンマハト臨時代理大使の発言は、ダマスカスとの接近を強める欧州の新たな一歩を示すものとして、特別な重要性を持っている。

オンマハト氏が、第1回シリア民間部門対話全国会議の3日目の行事で、「EUはシリアに対する制裁を解除しており、われわれは関係正常化を続けている」と述べたことは、これまでとは異なる段階に向けた明確な政治的枠組みを示すものである。観測筋によると、制裁解除は経済面だけに関わる技術的措置ではなく、近年の地域情勢の変化を踏まえ、シリアとの関係を新たな基盤の上で再定義しようとする欧州の用意を示す政治的意味も帯びていた。

この変化は突然生まれたものではない。その前には、経済的制限の緩和措置に始まり、相互訪問や政治的接触の増加を伴う段階的な流れがあった。そして先月には、欧州側の招待に基づき、ブリュッセルでシリアとEUの高級政治対話が開かれた。これは、危機を管理する段階から、将来のパートナーシップを築く段階へ移ろうとする意思を明確に示すものだった。

同じ枠組みのなかで、アフマド・シャルア大統領が4月下旬にキプロスで開かれたEU理事会の会合に参加したことも、双方の接触がもはや技術的・外交的レベルに限られていないことを確認するものだった。両者の関係は、関係発展への相互意思を反映する直接的な政治的性格を帯びるようになっている。

また、2011年以来停止されていたシリアとEUの協力協定が全面的に再発効されたことは、この流れの実務的な到達点となった。同協定は経済協力の枠組みにとどまらず、開発、制度、ガバナンス、技術訓練の分野でより広いパートナーシップへの道を開くものである。

シリア政府系の消息筋は、オンマハト氏の発言で注目されるのは、政治だけに焦点を当てたのではなく、経済を優先課題の前面に置いた点だとみている。同氏が「民間部門は国の成長と発展の第一の原動力である」と述べたことは、シリアの将来の安定は、経済を活性化し、雇用を生み出し、資本を呼び込むことのできる生産と投資の循環を始動させることを通じて実現するとの欧州側の見方を示している。

このため、同氏が「シリア経済を世界と結びつける」よう呼びかけたことは、例外的な重要性を持っている。これは、国際市場や国際金融機関から切り離された環境では経済回復を実現できないという欧州側の認識を反映している。また、「シリアの銀行を支援することは、シリアを国際的な銀行と結びつけるための基本的な一歩である」と述べたことも、EUがシリアの金融システムを世界経済へ再統合することを、回復段階の基本的な柱の一つとみなしていることを示している。

こうした点を踏まえると、シリア・欧州関係は今日、封じ込めや危機管理の論理を超え、相互利益に基づくパートナーシップの構築へ向かう新たな段階に入っているように見える。欧州側がシリアには投資、経済開放、技術支援が必要であることを理解する一方で、ダマスカスも、世界経済への再統合が、回復を加速し、地域における経済的役割を取り戻すための基本的な鍵の一つであることを認識している。

そのため、現在の情勢から浮かび上がるもっとも重要なメッセージは、ダマスカスとブリュッセルを結ぶ道が、今後の段階において安定と開発を支えるパートナーシップへ向けた段階的な道筋になりつつあるということである。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:62244