金銀価格、急落

2026年06月07日付 Milliyet 紙
世界市場が注視する米・イスラエル・イラン戦争が100日目を迎える中、投資家らが安全資産だと考えている貴金属チャートが驚くほどの下落を見せた。特に年初に史上最高値を記録した金、銀、プラチナ、パラジウムが戦争を背景に急落した。

米・イスラエル・イラン戦争は6月7日で100日目を迎えた。そんな中、金、銀、プラチナ、パラジウム等の貴金属は強烈な売り圧力にさらされた。2月28日に米・イスラエル・イラン戦争勃発してから取引市場では急激な変動が見られており、とくに貴金属価格が最も大きな打撃を受けている。金、銀、プラチナ価格は年初に過去最高値を記録したかと思うと、戦争勃発とともにその流れは逆転。パラジウムもこの下落傾向の影響を受けた。

中東地域の地政学的動向がインフレ圧力を強めるとの懸念、そしてそうした懸念が米連邦準備制度理事会(FRB)の「タカ派的」な見方を強めた点が貴金属価格急落の主な要因として浮かび上がった。

中東での緊張感の高まりと長引く不安定な貿易政策により、原油価格上昇というインフレへの圧力は激しさを増すとの懸念が強まっている。

インフレへの懸念に端を発する債券利回りの上昇も商品価格に圧力をかけた。さらに投資家のリスク回避姿勢と流動性への回帰志向もドル高の一因となった。

他方、地政学的リスクが世界経済活動に悪影響を及ぼすとの懸念は、産業分野で使用される銀、プラチナ、パラジウム価格の急落を引き起こした。

■金は戦争前より17.8%下落

年初に1オンスあたり4,313ドルで幕を開けた金価格は、1月には一時、5,600ドルにも届く最高値を記録した。その後、1月末に12.4%上昇し4,849ドルで取引を終え、この上昇傾向は2月も継続した。

1オンスあたりの金価格は2月末には8.5%上昇し5,263ドルに達した。ところが件の中東情勢悪化を受け、金価格は下落に転じ、3月には4,099ドルまで急落。3月末には11.32%下落し4,667ドルで取引を終えた。さらに3月の下落幅は2008年の金融危機以来最大の月間下落率を記録した。

金価格は4月にさらに1%下落し、さらに5月に1.77%下落。4月末には4,540ドルで取引を終えた。その後、6月5日には4,328.6ドルで取引終了となり、これは戦前水準と比較して17.8%の下落幅となった。

こうした背景は銀価格にも影響を与えた。銀は金融資産としての重要性に加え、太陽光パネル製造をはじめとする産業用途でも重要な役割を担うことから価格変動が激しくなった。

年初に1オンス71ドルでスタートした銀価格は、1月に121.7ドルという史上最高値を記録。その後、1月末には17.2%上昇し83.3ドルで取引を終え、2月も上昇傾向を維持していた。

その後、銀価格は2月末には12.6%上昇し93.8ドルで取引を終えたが、3月には中東の戦争の影響で急落。3月に一時61ドルまで下落し、月末には19.9%下がった1オンス75.1ドルで取引を終え、4月にさらに1.8%下落し、1オンス73.7ドルで取引を終えた。

5月末には銀価格は一時回復し、2.1%上昇して1オンス75.3ドルとなったものの、6月5日の最終取引日には67.9ドルで取引を終え、戦争前の水準から27.6%の下落となった。

■パラジウム価格も下落幅30%以上

プラチナは年初に1オンスあたり2,054ドルで取引を開始し、世界的に供給過多を背景に、1月には2,923.3ドルの過去最高値を記録。

1月は6.2%上昇して2,182.2ドルで取引を終え、2月も8.5%上昇して2,366.5ドルで取引を終えた。しかし、3月には地政学的リスクの高まりとドル高の影響で急落し、17.2%下落して1,960.1ドルで取引を終えた。

プラチナ価格はその後、4月に1.6%上昇して1,991.4ドルとなったが、5月には再び下落に転じ、1,922.6ドルとなった。6月5日現在のプラチナ価格は、2月27日の終値から24.8%下落し1779ドル。

1オンスあたりのパラジウム価格は年初に1603ドルで始まり、1月には7%上昇して1713.3ドル、2月には4.4%上昇して1788.7ドルとなった。

その後、3月に17%下落して1484.8ドルとなった後、4月にはやや回復し、3.3%上昇して1533.9ドルとなった。

しかし、5月には11.4%下落して1359.6ドルとなり、米イラン戦争前の水準と比較すると31.1%下落し、1232.3ドルとなった。


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翻訳者:原田星来
記事ID:62256