アレキサンドリア:歴史的トラム改修についての政府と住民の意見の相違

2026年06月07日付 al-Quds al-Arabi 紙
訴訟と批判‥取り壊しと解体の渦中にあるアレキサンドリアの歴史的トラム駅

【カイロ:本紙】

エジプトで、アレキサンドリアのトラム改修計画に対する批判が続いている。計画には歴史的な駅や遺産的建築の取り壊しを含んでおり、それらの建物には160年以上の歴史を持つものもある。

アレキサンドリアのトラムは19世紀の60年代に最初の運行を開始した。アレキサンドリアにおけるトラムは、レールの上を走る単なる輸送手段ではなく、路線周辺の地区や広場を形成した都市の発展の目撃者でもあった。

アフリカや中東地域における最古の公共交通として、160年以上にわたって労働者や学生、一般大衆を世代を超えて運んできた。そしてそれは、容易に移動する権利の象徴になったのである。

ところが今年3月、運輸省とアレキサンドリア県は路線の包括的改修計画実施の開始を発表した。それは欧州投資銀行やフランス開発庁が資金提供をし、エジプト政府も追加出資を行うもので、その結果、その計画の全体の予算は約5億9200万ユーロ(約7億800万米ドル)にまで達する見込みである。

すでにトラムのレールの撤去や駅舎の解体が行われており、政府は改修計画発表から短期間のうちにトラムの一部を廃棄処分し、オークションで売却した。トラム資産売却益は1億7900万エジプト・ポンドに達した。

アレキサンドリア行政裁判所は今日、同市の弁護士が提起した訴訟の審理を再開した。それはムスタファー・マドブーリー首相が国家の公益事業の一部として定めたラムル線トラム改修決定の執行停止を求めるものである。

この訴訟は、恩恵があるという撤去の正当性に対して反論し、決定およびそれによって行われる執行行為がもたらす危険性や損害など複数の視点について詳細に述べている。最も重要なのは遺産への脅威や都市構造の解体、住民感情を害することであり、特にトラムの利用者やそこで働いている経済的、社会的に疎外された階層の人々への影響である。またアレキサンドリア市民の同意がないことや、庶民階層への負担が増えることについても明らかにしている。

(後略)


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翻訳者:天田陽菜
記事ID:62291