エジプト:レスリングの元エジプト代表選手が死去、拘束下での死因をめぐり波紋

2026年06月30日付 al-Quds al-Arabi 紙

■麻薬使用か、それとも拷問か?…エジプトのレスリング選手ガマール・アブドゥンナーセル容疑者の死因をめぐる疑問

【カイロ:本紙】

エジプトのレスリング選手ガマール・アブドゥンナーセル容疑者が勾留中に死亡したことについて疑問が広がっている。政府の公式発表と埋葬前に遺体を確認した遺族や友人らの証言に食い違いがあるからだ。英国当局から活動を承認されたエジプトの人権団体「シャハーブ人権センター(SHR)」が報告した。

SHRは、遺族や友人たちからの証言を引用した。それによると、遺体の首のあたりには切り傷があったほか、体の各所に拷問や電気ショックによるものと思われる痕跡があったという。彼らは、真相の解明と死亡についての責任の所在を明確にするための迅速かつ独立した調査を求めている。

SHRは、アブドゥンナーセル氏の友人らは、治安当局から(彼が)呼吸困難で死亡したと伝えられたことにも言及した。

一方、内務省は、「レスリング選手がカイロの更生・矯正施設で死亡し、遺体には拷問による傷があったという情報が拡散しているが、これらの主張は全く根拠がないものだ」とその信憑性を強く否定した。

内務省の発表によると、当該人物はかつてレスリングに取り組んでいたが、薬物依存や麻薬密売への関与を理由に競技から離れていた。今月12日、販売目的の「アイス(結晶状の覚醒剤)」28袋を所持していたところを(カイロ県東部)バドル・シティ警察署管轄内で(適法に)逮捕され、その後検察により勾留が命じられた。

同月27日、薬物依存に関連する合併症で体調が急変し、病院へ搬送されたが、治療中に死亡した。死体検案書には遺体に外傷がないと記載されており、検査報告書からも勾留中の暴行の痕跡はなかったことが確認されている。

青年・スポーツ省とエジプト・レスリング連盟は、同選手の逝去に哀悼の意を表し、「彼は闘病の末、死亡した」と述べた。一方、一部のメディアは「彼は突然の心臓発作に見舞われた」と報じている。


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翻訳者:松山果子
記事ID:62607