スィリブリ沖合で二隻の船衝突

2026年09月02日付 Medyescope 紙

スィリブリ沖合でトルコ船籍のアルス号とトゥーベリク・イマムオール号という名の2隻の商船が衝突した。救助隊がトゥーベリク・イマムオール号にいた10人の乗組員のもとに到達できなかった一方で、当局は船が沈没したと判断した。一方、無線通信の記録と行方不明の10人の身元が明らかになった。以下は全ての詳細である。

◾️スィリブリ沖合で2隻が衝突

マルマラ海に面するスィリブリの約18海里南において、深夜3時15分頃、2隻の商船が衝突した。

コジャエリからアリアアに向けて航海中であった、2999トンのモーターオイルの運搬能力を持つが、今回は[積荷が]空であったトルコ船籍のアルス号というタンカーと、[地中海の]イスケンデルから黒海のエレーリに向け4199トンの鉄製ロールと鉄筋を運ぶトルコ船籍のトゥーベリク・イマムオール号という貨物船がスィリブリ沖合で衝突した。アルス号の船長は3時41分に船舶交通サービスセンターに衝突を知らせた。関係者は事故が起きた現場の水深が約800~900メートルであると明らかにした。

◾️トゥーベリク・イマムオール号を沈没と評価

最初の調査ではアルス号に明らかな損傷は確認されなかった。しかしトゥーベリク・イマムオール号と船の中にいる10人との連絡が途絶えている。海運総局は、船舶事故の瞬間に自動船舶識別装置が信号を出さなかったと明らかにした。総局の声明によると、船に装備されている救命ボートは海面で発見されたが、その中で人員は確認できなかった。海運総局のウナル・バイラン総局長は、「システムが船の沈没を99%裏付けている」と述べた。同総局長は、船の人員全員がトルコ国民であり、アルス号が航行中に積荷がなかったと述べた。

◾️ウラロール大臣が最初の情報を共有

交通・インフラ省のアブドゥルカディール・ウラロール大臣は、事故に関する最初の情報を公表した。ウラロール大臣は、「船が沈没したと考えている」と述べた。同大臣は、救助隊が船の人員と携帯電話と無線を用いて連絡を試みたものの、返答がなかったと明らかにした。また、「11分間の非常に急な沈没について述べている」とし、ボートと浮き輪が周囲に誰もいない状態で見つかったと伝えた。大臣は、今までに生きて救助された人がいないと述べた。

◾️捜索・救助に多くの部隊が加わった

4時10分時点で沿岸警察及び沿岸警備隊マルマラ・海峡司令部所属の14の海上捜索救助隊と一機のヘリコプターが事故現場に派遣された。国防省は8時40分に海軍司令部所属の部隊に支援指示を出した。

国防省はTCGサーリフ・レイス・フリゲート艦、TCGアクン救助曳航船、TCGオスマン・ガズィ揚陸艦、TCGカラエル攻撃用ボートを現場に派遣した。さらに、一機のドローンも現場の捜索活動に参加した。イスタンブル県知事府は、沿岸警備隊所属のヘリコプター2機と9つの海上部隊、沿岸警察の海上船舶3隻が捜索に参加したと発表した。

◾️船主ドールヨルが事故を説明

沈没したとされるトゥーベルク・イマムオール号の船主タフスィン・ドールヨル氏は、事故の最初の情報をハベル・グローバルに伝えた。

ドールヨル氏は、船長から電話があり、相手の船が上部に乗っかっており、衝突が45度の角度で起きたと伝えられたと述べた。同氏は「相手の船は私たちの最も弱い部分を貫通した。船の最も弱い部分に当たった。そこから沈没したのだと思う」と述べた。また、相手側が操船に当たり十分な経験がなかったことを疑っていると付け加えた。

◾️無線記録の公開

事故後、両船の船長間で交わされた無線でのやり取りも明らかになった。記録では、事件前に両船長が互いに気づいて進路変更のために連絡を取ったことが確認されている。

無線記録では、トゥーベルク・イマムオール号の船長はアルス号に進路を変更するよう警告しているのが分かる。

ハルクTVの報道によると、トゥーベルク・イマムオール号の船長は「アルス、舵を左に切れ。アルス、舵を左に切れと言った」と述べた。その後アルス号の船長は「トゥーベルク・イマムオール、了解、了解」と返答する。

◾️船員の身元が判明

行方不明の船員の身元が明らかになった。沈没船で捜索される職員の名前と職位は以下の通り。

• ヤシャル・カイハン(船長)、

• ラフミ・テメル(一等航海士)、

• アタカン・アラギョズ(第三船長)、

• アイドゥン・デミルジ(機関長)、

• ゲンジェル・アイドゥン(二等機関士)、

• エユプ・エネス・ジェスル(給油係)、

• ニダイ・ドゥマン(甲板長)、

• ナジジャン・ケスキン(上級船員)、

• オヌラルプ・デミル(船員)

• アブデュルバキ・ミルザオール(コック)

◾️スィリブリ主席検察局が捜査を開始

スィリブリ主席検事局は事故の捜査を開始した。調査の一環として、アルス号で9人が拘束され、船のコックについては何ら手続きが行われなていないと報告された。

憲兵の監督下でタンカーに拘束されている容疑者たちが、有識者の報告書によって問題点が明らかにされ、予備報告の後に、スィリブリ裁判所に移送されることが分かった。

ハベルテュルクのアルズ・カヤ氏の報道によると、捜査の中でダイバーが船の水中部分を調査する予定である。船が沈没する前に2、3人が甲板にいて、船員の脱出を示唆する証拠がなかったことが判明した。

一方、İHAの報道によれば、無線記録や両船の画像が調査される予定である。

空、陸、海からの捜索救助活動が継続されている。

◾️有識者による予備報告書が発表

DHA記者のデルヤ・エヴレン・コルクマズ氏とアイシェ・ギュレル氏の報道によると、アルス号衝突に関する有識者調査の予備報告が発表された。報告書では、災禍に導いた主な原因が「双方の船橋[の指揮]が秩序だっておらず、当直基準が完全に遂行されず、状況認識の喪失」にあると述べられた。

同報告によると、衝突は3時13分に発生した。左舷側から衝突されたトゥーベルク・イマムオール号は急速に沈み始めたが、アルス号には右舷側のわずかにこすった跡以外に航行を妨げたり浸水したりする損傷はなかった。

報告書は、衝突の引き金となった要因を、トゥーベルク・イマムオール号が自動船舶識別装置を停止して航行し、無線協定に反して、0.5マイル手前で右舷に曲がったと定義している。しかし報告書は、この惨事の主な原因がアルス号の船橋[の指揮]の脆弱さであると強調した。

報告書では、アルス号が自社の安全ガイドにある「監視条件B」ルールに従い、船橋に経験豊富な船長と追加の監視員を配置すれば、トゥーベルク・イマムオール号が不意に右舷に曲がる操縦が0.5マイルではなく1.5〜1.8マイルの距離で検知できると述べた。したがって、COLREG条約規則8によれば、機械を直ちに停止させるか、緊急旋回を行うことで衝突を回避できたか、少なくとも衝撃強度を下げることで沈没を防ぐことができたと述べられた。

また、沿岸安全総局の船舶交通サービスが提出した船舶交通サービス(VTS)画像にはトゥーベルク・イマムオール号の記録はなかったが、アルス号の電子海図情報表示装置(ECDIS)画面にはトゥーベルク・イマムオール号が表示されていたことも報告書に記載されていた。


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翻訳者:土田真由
記事ID:62767