資金情報機関(FIU)事業開始へ(10-2-1-1, 4-2)
2014年01月20日付 The Voice 紙

ヤンゴン 1月16日
 汚職で評判の悪いミャンマーでは、2014年から新たな法律を制定して、汚職と不正所得を効率的に取り締まるために取り組み始めたと、資金情報機関長官のアウンテーミン警視監が本誌に話した。
 不正に得た資金を合法的に使用するための活動、麻薬やテロと関係のある資金譲渡、不正行為などを、資金洗浄根絶法で効率的に取り締まるために取り組んでいると同氏はさらに述べた。
 そのような取り締まりを可能にするために新たに資金情報機関を組織し、資金洗浄根絶法案も議会に提出したこと、法律が制定されたら国際基準に従って取り締まりを行うことをアウンテーミン警視監が明らかにした。
 「所得を調べる際に、資金の出所を示すことができない。犯罪に手を染めて得られた所得は取り締まる」と同氏は語った。
 資金情報機関FIU(Financial Intelligence Unit)を組織しており、汚職の根絶、テロ組織への不正資金譲渡の撲滅、麻薬関連の不正所得の撲滅に、新たな法律に基づきFIUが取り組んでゆけるようになること、そのような取り締まり行うために国際金融機関ともすでに連携を取っていることが、内務省への取材から明らかになった。
 「以前から行っていたが、効果的ではなかった。新たな法律が制定されれば、資金に関する不正はほとんど取り締まれるだろう」と政府筋が明かした。
 国外で得た不正な資金をミャンマー国内に投資しようとする行為などの越境犯罪も取り締まらなければならないため、FIUのメンバーが諸外国と協力して訓練を積んでいること、国際協力関係当局や技術関係当局も水準の引き上げに取り組んでいることをアウンテーミン警視監が話した。
 内務省が提出した資金洗浄根絶法案は国民代表院に到着しており、第9期議会で議論されるということが複数の議員への取材から分かった。
 不正な資金の譲渡や保持を調査すべく、1999年以来、内務省は対策チームを編成して取り組んできており、40件前後の不正を取り締まることができたこと、この法案が可決されるまで、内務大臣が委員長の任に就く委員会を組織し、刑法のみで取り締まっていることが、内務省への取材から分かった。
 国際舞台においてのミャンマーの存在感を再び強めているときに、資金洗浄に対処し、解決するということにはとても意義があるということ、経済市場への不正資金の大量流入問題を、諸外国と協力し解決する必要があることを、国際金融機関筋が資金洗浄根絶に関する会議で話した。
 ミャンマーは麻薬生産で世界の上位に入っており、前政権下で麻薬から得た資金の資金洗浄が大々的に行われてきたことを、アメリカの国務省が批難してきた。

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( 翻訳者:石橋知士 )
( 記事ID:524 )