2014年予測(経済) 運輸
2014年02月02日付 The Voice 紙

 ミャンマーの運輸分野において重要な航空輸送の発展として、格安航空会社の参入、国営ミャンマー・エアウェイズによる機体の新規購入、100%ミャンマー資本の航空会社の登場などが挙げられる。しかし一方で、7月と5月に発生した不慮の飛行機事故、国外各社と比べ割高な料金設定、定刻通りに運航されないことなど、サービス面に改善すべき点が多く、国内航空会社が利用客からの信頼を失う原因となった。
 ミャンマー国内の国際空港は、三か所とも国際線の乗継ができず、国際空港としての機能が不十分だ。今年こそ世界への玄関口としてしっかりと整備を進めていかなければ、航空輸送の未来を望むことはできない。
 鉄道輸送の分野では、ヤンゴン環状線に空調付きの車両や特別車両を導入し、2013年は利用者数を伸ばすことができた。2014年に、バスとの接続の改善、時刻表通りの運行、サービス向上を達成できれば、ヤンゴン環状線は生活の足となるかもしれない。
 水運の分野では、内陸水運公社は赤字経営のため、料金を引き上げたにもかかわらず、サービス内容が向上していない。そのため、民間の船舶ばかりが河川交通を席巻した。内陸水運公社は、きちんとした管理のもとで良いサービスを提供しなければ、今年もまた赤字だろう。
 ネーピードー、ヤンゴン、マンダレーを中心としたバス路線では、新車両への買い替え、特別車両の運行など、サービス面は明らかに良くなった。しかし、繰り返し発生する車の横転事故のため累計で約300人が死亡しているヤンゴン・マンダレー間高速道路の劣化に対処しなければ、心胆寒からしめる事態がさらに起こるだろう。一方的に運転手の過失のみに帰責し、高速道路の質は国際的な水準に達していると弁解しても、同様の車両事故が減ることはないだろう。
 ヤンゴン市では、渋滞緩和のため陸橋を建設すること、また、駐車違反車両をレッカー移動し取り締まること、路上の物売りが販売できる場所と時間を定めること、交通警察の権限拡大などの措置がとられた。しかし、駐車場の設置予定がないこと、自動車の輸入政策がしばしば変更されること、規則違反を効果的に取り締まれる権限が不十分であることなどのため、特に改善は見られない。
 退役軍人が管理するバス監督委員会(マタタ)が、個人経営のバスに替えて、公開株式制度への移行を図らなければ、日払いの歩合制で運行しているバスが交通法規を守るようにはならない。同様に、タクシーもCNG燃料の供給を十分にして、メーター方式を採用しなければ法令違反は減らない。
 また、バス高速輸送システム(BRT方式)が実現されれば便利になるが、定時運行(乗客が集まるまで待つことをしない―訳者注)のBRT方式は短期間で利益を出すことが難しいため、政府の助成がなければ維持できないだろう。
 2014年の運輸分野は、特に変化は起こらず、2013年同様、政策の実現と失敗を繰り返すだろう。国際的な援助を得て政策を実行するにしても、ミャンマーの実態に即した方法を重視すべきだ。政府の計画遂行に基づくので、近隣諸国と肩を並べられるまでになるには、困難の多い道のりとなるだろう。

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( 翻訳者:井坂理奈 )
( 記事ID:568 )