トゥアティエン・フエ省、貴重な数万点の漢字・チューノム資料をデジタル化
2015年04月11日付 VietnamPlus 紙

 トゥアティエン・フエ省は、ホーチミン市総合科学図書館と連携して貴重な漢字・チューノム資料約4万200ページ余りを収集し、デジタル化した。
 これは2014年から15年の2年間に省レベルで実施された科学技術プロジェクト「トゥアティエン・フエ省の村・社・個人蔵の漢字・チューノム資料収集・翻訳・デジタル化」における成果である。
 トゥアティエン・フエ省総合図書館のレ・チョン・ビン館長によると、上記の漢字・チューノム資料はトゥアティエン・フエ省内の18の村、132の氏族の他、寺院、庭、個人宅などのから集められたものである。
 皇帝の冊封・任命書・詔書・勅命など (498ページにわたる498点の資料)、家譜(9240ページにわたる264点の資料)、登記簿(7600ページにわたる38点の資料)、祭文(5500ページにわたる50点の資料)、証書(201ページにわたる201点の資料)、その他(6961ページにわたる298点の資料料)などが収集された。
 これらの資料はカジノキ製の紙、特別な紙である黄色の龍騰紙、5色の繊維(絹)、銅などの素材に書かれている。
 上記の漢字・チューノム文書の中には、黎朝期、西山期や阮朝期の景興年間や景盛年間の詔書や御医の貴重な薬本、また国子監の学生の学習書、郷試やその他の文書、土地売買契約書などがあり、氏族や村が保存してきたオリジナルから直接スキャンされた。 
 これらのデジタル化した資料の中で象徴的なのは、フエ市のトゥイビエウ区ルオンクアン村の守護神の勅封である。以前ルオンクアン村が持っていた2つの宝物は黎・莫時代のものである香炉と9つの勅封とそれぞれに価値のある他の文書が収められた村の箱で、10年ほど前に、箱の中の9つの勅封は失われてしまった。 
 一方で、長い時間の中で漢字・チューノム遺産は、厳しい気候や人の意識、管理方法といった様々な要因で損壊・喪失の脅威にさらされている。
 今後、トゥアティエン・フエ省は引き続き各氏族、村落、一般市民のために漢字・チューノム遺産の保存活動を宣伝し向上させる。特に若い世代に対して地域の重要な民族文化遺産である漢字・チューノム遺産の保存事業の重要性、保存活動への積極的な参加、各種の文化遺産の価値の発揮、国の文化の維持と発展、民族の特色豊かな魅力的な故郷について伝えていく。
 その他、省は引き続き、研究や様々な読者の学習のニーズにこたえ維持保管するために収集、デジタル化、翻訳作業を促進していき、フエの、ひいては民族の文化遺産の保存と発揮に貢献する。

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( 翻訳者:佐久間凱士、高見彩華 )
( 記事ID:1365 )