胡朝城塞に千年物の多数の発掘物
2015年06月24日付 VietnamPlus 紙
6月24日、胡朝城塞遺産保存センターは、タインホア省ヴィンロック県ヴィンロン社の人々が稲作の新たな期のために代掻きしていたところ、土器、陶磁器、鉄器、宝石、骨など数多くの古代遺物を発見したと発表した。それらの発掘物はだいたい10世紀ぐらいの年代のものだということだ。
それらの発掘物は胡朝城塞から南東に約1キロ離れたところで発見され、胡朝の城壁網に連なっている。
これらの古代遺物の中で最も注目に値するのが、炻器の甕(かめ)だ。高さは25~33cm、首は短く、口は少し広がり、肩の部分はふくれていて、身体は底に向かって徐々にほっそりと小さくなっていき、口の直径は17~19cm、底は平らで直径は19~21cmだ。甕(かめ)の首まわりには、等間隔に配置されている4つの取手があり、上半部には糸目が二本平行に装飾されている。
茶碗と皿は総数が何百にもなる発掘物の中でも数が非常に多く、その多くは釉が施され、多くのものは口が直径20cmにおよび、茶碗の底には陶器を焼く過程で残された枠の跡がある。
特筆すべきことに、そこでは古代ドンソンの土器の断片もいくつか発見された。それらは何千年も前のもので、縄目や檳榔文様、赤瑪瑙(めのう)などの宝石で装飾されている。
ベトナム考古学院のチャン・アイン・ズン博士の鑑定によると、これらはベトナム人が作った陶器であり、10世紀くらい、丁朝と前黎朝2王朝のもと、国家の自主独立を果たした時代の初期の頃に当たる。
似たような発掘物は、バータム寺の遺跡(ハノイ市ザーラム)、ヴィンフックなどの発掘の際、李朝、陳朝の建築層の下でも見つかっている。
これらの発掘物は、胡朝城塞遺産保存センターにより研究や展示といった事業のために保管庫に移され、管理保存されている。
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( 翻訳者:石前亜希 )
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