ミャンマーにはロヒンギャよりも重要な問題があるとドー・アウンサンスーチー
2016年05月23日付 The Voice 紙

ネーピードー 5月22日

 ミャンマーにはロヒンギャ問題よりも重要な問題がある、と国家顧問のドー・アウンサンスーチーは述べた。アメリカ国務長官との会談後に行われた記者会見で上記の通りに話した。
 「ミャンマーにはロヒンギャよりも重要な問題が多くあるため、政府としてはこの問題を特別扱いする訳にはいかないように、ロヒンギャという言葉をめぐって論争しても問題は解決されない。我々政府の立場としては、この問題を避けたいのではない。この件のせいで、人々の間では問題とならざるを得ないのだ。今、国内にはこの件より重要な課題が多くある」と同氏は述べた。
 ヤカイン人仏教徒は「ベンガル人」と定めたが、(そのこと自体が)政治や宗教の影響を受けているため、ムスリムらはロヒンギャと呼んでおり、ヤカイン州に住む仏教徒とムスリムの間で緊張が無ければ不要な憎悪が彼らの間に存在するわけではない、と国家顧問は加えて述べた。
 この民族問題では、問題になりうる要件を避ける必要があり、双方ともに人権に基づき支援しなければならないと、ドー・アウンサンスーチーは述べた。
 アメリカ国務長官ジョン・ケリーの立場としては、ドー・アウンサンスーチーの発言は正しく、ロヒンギャという言葉は今後時によって使用することになろう、と述べた。
 「実際、呼び方はさほど問題ではない。重要なのは、国家の発展、人権状況の改善、そしてヤカインとミャンマー全域の全ての人々が恩恵を受けることである。我々は、問題が起きたなら、彼女と解決策を探ってほしい。すでに発生した問題も、それ以上大きくならないようにしなければならない。解決策を見つけなければならない。民族差別は不要である。意見の違いによる分裂も必要ない。目指すゴールに向けて一人一人が働きかけることが必要であると私は思う」とジョン・ケリーは彼女の考えを支持した。
 経済制裁を一部解除できる現在の状況については、国民として民主主義を受け入れ信じる状態となり、民主主義が社会に根差すようになれば、引き続き解除していくと、ジョン・ケリーは述べた。

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( 翻訳者:入船友維 )
( 記事ID:2569 )