ティーボーに避難中の戦争避難民ら、元の居住地に戻れるも生活再建困難
2016年06月17日付 The Voice 紙

ヤンゴン 6月16日

シャン州北部ティーボー市で避難生活を送っている戦争避難民らは、元の居住地に戻れる状態になってはいるが、元の居住地で生活再建する事において困難に直面していると、ティーボー郡国民代表院議員の、ナンサンサンエーが述べた。

上述の戦争避難民らは、軍とシャン州進歩党/シャン州軍(SSPP/SSA)の戦闘により、居住地を後にする事を余儀なくされたが、5月18日より双方の戦闘が停止したことから、戦争避難民らが元の居住地に戻って生活出来る様に、準備を行っている。

戦闘が起こった地域では村々が破壊され、住居や農地なども破壊された為、援助、支援が必要であると、同氏が述べた。

再び元の居住地に戻る戦争避難民らの安全の為に、ティーボー市で避難生活を送っている間に国民審査カード(身分証明書)を作成し、そのカードを常時身に付けておくように忠告したと、同氏が述べた。

「私たち少数民族は、ミャンマー語を満足に話すことはできない。もしも戦線配備部隊が取り調べを行った場合に、それに答えられなければ、暴力を振るわれる可能性がある。そのため、私たちは、身分証明書を作成しておくのだ」と、同氏が説明をした。(訳者注参照のこと)

現在、元の居住地に戻る戦争避難民らに対し、シャン諸民族民主連盟(SNLD)や、シャン州88世代オープンソサエティを含むシャン州内の民間組織、そして地域の長老たちが協力して援助を行っていることが、ティーボー郡SNLDより明らかになった。

シャン州内にいる戦争避難民らの諸問題に対処すべく、シャン州政府から、戦闘が始まった頃から1000万チャットが充てられていると、ナンサンサンエーが述べた。

(イーニー)

訳者注:身分証明書発行、ビルマ語(ミャンマー語)能力、軍の暴力はそれぞれ別の件と思われる。あるミャンマー人によれば、身分証明書は避難民らが元の居住地に帰ってしまうと、発行のために再度町まで出向かなければならず、町までは遠くわざわざ出向くのも大変なので、町にいる間に発行しているのだろうとのこと。また申請時にビルマ語がわからないと書類記入が難しいが、今ならシャン語もビルマ語もわかる人がいるので書類記入にも問題ない。さらに、軍の暴力については、身分証明書、ビルマ語能力との関係はないとのことである。

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( 翻訳者:鈴木 聡 )
( 記事ID:2656 )