ユネスコ、さらに2つのベトナムの世界資料遺産を認定
2016年06月04日付 VietnamPlus 紙
フエ市で開催されたMOWCAPの第7回会議
フエ市で開催されたMOWCAPの第7回会議

 2016年5月19日にベトナムのフエで開催された第7回目の会議で、「フエ王宮建築上の詩文」と「フックザン学校の木版」が、アジア太平洋地域記憶委員会に正式に世界資料遺産として認められた。
 今回登録されたベトナムの二つの登録書類は「フエ王宮建築上の詩文」と「フックザン学校の木版」(ハティン省カンロック県)である。「フエ王宮建築上の詩文」は阮朝(1802~1945)の歴史、民族独立、文化、治国概念、人民厚生に関する思想を体現している。
 多くの専門家や研究者、文化財管理者によると「フエ王宮建築上の詩文」は特別な装飾芸術の一形態である。これは古都フエにしかない独創的な資料を「出版」「保存」していた場所である。「フエ王宮建築上の詩文」は3000近い装飾が施された詩文で、内容の豊富さや多様さ、木材、石材、銅、陶器の象嵌、漆塗り、金メッキなどの多くの異なる材質上に表現されている点で、世界の他の場所では見られない貴重な遺産である。
 「フックザン学校の木版」(もしくは、リュー学校の木版という呼び名で知られている)は、美しい文字で、文化、教育、社会経済、各氏族間の交流についての情報を記した、木材にかなり精巧な彫刻を施した1758年から1788年の資料で、現在はグエン・フイ家所属のフックザン図書館に保存されている。
 これにより現在ベトナムには、阮朝の木版、黎-莫朝期の科挙進士の石碑、ヴィンギエム寺の木版、阮朝の硃本、フエ王宮建築上の詩文、フックザン学校の木版、の全部で6つの世界資料遺産がある。

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( 翻訳者:橋本実穂 )
( 記事ID:2688 )