ミーソンの世界文化遺産の碑文をベトナム語と英語に訳す
2018年04月03日付 VietnamPlus 紙
ミーソン聖域(写真:チョン・ダット/ベトナム通信社)
ミーソン聖域(写真:チョン・ダット/ベトナム通信社)

 4月3日、クアンナム省ズイスエン県ズイフー社にある世界文化遺産のミーソンにおいて、インドそしてベトナム駐在インド大使館からの科学者達が、ベトナムの専門家やミーソン世界文化遺産管理委員会と連携し、「ミーソンの碑文に関するプロジェクト」を段階的に正式に実施している。
 「ミーソンの碑文に関するプロジェクト」ではインドの専門家や科学者らの援助を受けながら、今日まで残っている世界文化遺産、ミーソンの建築物のほとんどに刻まれているサンスクリット語(インドの古代言語)の碑文の内容の研究や翻訳が行われる。
 専門家らのサンスクリット語の翻訳の成果を元に、ミーソンの各碑文に刻まれた文字の内容が、ベトナム語と英語に翻訳される。国内・国外の友人が、ミーソンの世界文化遺産の文化的価値を研究、保護し、そしてこれを活かすことに、より良く役立てるためである。そして、古代の塔の内部に隠れていた、一千年の文化的、歴史的、宗教的、建築的価値をより明るく照らし出すことに貢献するのである。
 ミーソン世界文化遺産管理委員会のグエン・コン・キエット副委員長は、現在、ミーソン世界文化遺産群の中にはサンスクリット語による碑文が31あり、それらは、ミーソン文化建築の主な建材である煉瓦や岩でできた碑に刻まれていると述べた。研究や翻訳を行う中で、専門家にとって最も困難なことは、破損した碑文が多く、割れた断片が紛失していることから、翻訳は多くの労力と時間をかけなければ終わらない見通しであることである。
 碑文に刻まれたサンスクリット文字の内容の研究と翻訳を科学的に慎重に実施する作業と共に、現在、インドの専門家は、インド政府の資金援助を受けている2016年から2021年までの5年プロジェクトの枠組みの中で、ミーソン世界文化遺産の修復作業も続けている。
 2018年は、インドとベトナムの専門家らはそれぞれ、KとHの塔のグループにおける修復作業を継続し、同時にAの塔のグループでの修復作業も展開する予定である。去る2017年、KとHの塔のグループで発掘・修復作業を実施する過程で、専門家らは、地中に埋まっていた価値ある遺物をたくさん発見した。例えば、とても精巧な装飾モチーフが施された塔の頂き、建築資材各種、頭が獅子で身体が人間の像、K塔の門の後ろ側から出発してミーソン世界文化遺産の中心ゾーンへとつながる道の発見である。この道については、専門家は初期的見解として、「これは、儀式を行う際、王家や王族メンバー及び宗教の聖職者が通るための特別な道の可能性がある」としている。

[関連記事:ミーソン世界文化遺産の古代の塔や遺物1000点あまりをデジタル化]
https://www.vietnamplus.vn/so-hoa-hon-1000-hien-vat-thap-co-di-san-van-hoa-the-gioi-my-son/484366.vnp
https://www.vietnamplus.vn/Utilities/Print.aspx?contentid=495412

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( 翻訳者:金井千夏、谷津もゑり )
( 記事ID:4257 )