「黎朝‐鄭氏時代、阮氏時代および阮朝期のキーキェウの陶磁器」展覧会
2018年04月26日付 VietnamPlus 紙
嘉隆帝期[在位1802-1820]に製造されたパイプタバコ
[訳注:キーキェウとは17世紀後半から20世紀前半に皇帝や貴人らが中国で作らせた陶磁器類を指す]
4月25日、フエ宮廷遺物博物館(トゥアティエン・フエ省)で、「黎朝‐鄭氏時代、阮氏時代および阮朝期のキーキェウの陶磁器」展覧会が行われた。
展覧会は古都フエ遺跡保存センターが国内の骨董品収集家と協力して開催した。
展覧会では、各王朝で使用された逸品の数々、70点以上もの骨董品が市民及び国内外の観光客に紹介された。
ハノイ市からの2人の骨董品収集家、グエン・コン・トゥアン氏とゴ・ヴァン・チュン氏は、内府侍中、内府侍右、内府侍南、内府侍北、慶春侍左といった号題[訳注:陶磁器に記された文字]のある、キーキェウの歴史の初期にあたる黎朝‐鄭氏時代を代表する30点以上の骨董陶磁器を出品した。
展覧会の観覧者はとりわけ、トゥアン・クアン湾の景勝地が描かれ、グエン・フック・チュー王の湾内の景色の詩文とともに「清玩」の号題のある骨董陶磁器のコレクションに目を留めていた。
またこの機会にフエ宮廷遺物博物館は初めて展覧会において、阮朝の嘉隆(ザーロン)帝、明命(ミンマン)帝、紹治(ティエウチ)帝、嗣徳(トゥードゥック)帝そして啓定(カイディン)帝下のキーキェウの陶磁器を出品した。
骨董収集界は啓定帝期に作成された花瓶、嘉隆帝期に製造されたパイプタバコ、紹治帝期の高足八角器などの陶磁器を高く評価した。
古都フエ遺跡保存センター長のファン・タイン・ハイ博士によると、キーキェウとは陶磁器の種類の名称である様式が王、官吏、一般市民などのベトナム人が中国の窯に注文して作った陶磁器のグループの呼び名である。
これらの骨董品は形、色、模様、装飾、詩文や絵などベトナム人が使う需要に即して作られる。
「黎朝‐鄭氏時代、阮氏時代および阮朝期のキーキェウの陶磁器」は、市民や外国人旅行客が、龍安殿(フエ宮廷遺物博物館)―世界文化遺産としてUNESCOに認定された古都フエ遺跡群における阮朝期の最も美しい木造建築―に集められ光を当てられた3世紀にわたるキーキェウの陶磁器の秀作を楽しむ機会である。
展覧会は4月25日から5月30日まで開かれる。
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( 翻訳者:金井千夏、谷津もゑり )
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