ベトナムと日本、海洋調査船と海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与に関する公文書に署名
2021年04月23日付 VietnamPlus 紙
海洋調査船と海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与に関する交換公文に署名するチャン・ホン・ハー資源環境大臣と山田滝雄駐越日本国特命全権大使
海洋調査船と海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与に関する交換公文に署名するチャン・ホン・ハー資源環境大臣と山田滝雄駐越日本国特命全権大使

ベトナムと日本、海洋調査船と海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与に関する公文書に署名


日本政府の無償資金協力による海洋調査船と海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与は、ベトナムの海洋調査能力の向上に寄与することを目的としたものである。



4月23日午後、ハノイにてチャン・ホン・ハー資源環境大臣と山田滝雄駐越日本国特命全権大使は、日本政府の無償資金協力による「海洋調査船の供与」と、「海洋プラスチックごみ調査分析機材の供与」に関する交換公文に署名した。

上記二つの無償案件は、ベトナムの海洋環境や海洋資源に関する基礎調査における資源環境省の能力を強化し、海洋プラスチックごみ問題の解決に寄与することを期待し交わされるもの。

ハー大臣は、ここ数年における越日の広範な戦略的パートナーシップについて、多くの分野において日増しに良好かつ強固で実質的なものになっており、政治的信頼も厚くなっていると述べた。

日本はベトナムにとって最も重要な経済的パートナーであるとともに、ベトナムに対するODA供与額が最も大きい国の一つである。アジアのみならず世界で新型コロナウイルス感染症の状況が複雑化するなかにおいても両国は依然として、多様な分野・形態で様々な規模の交流を維持している。

上記の無償案件についてハー大臣は、重要な協力文書であり、両国の専門機関の協力関係が有用に機能している証であると強調した。このことはまた、ベトナムの海洋資源や海洋環境の管理において、双方が協力し実質的に助け合い、日本政府が貢献することを望む双方の姿勢を反映している。

日本政府の無償資金協力による海洋調査船と最新の海洋プラスチックごみ調査分析機材は、ベトナムの海洋資源や海洋環境の研究能力や、海洋プラスチックごみの研究、分析能力の向上に寄与するであろう。

資源環境省は、日本政府から供与された海洋研究調査船、並びに海洋プラスチックごみ調査分析機材を効果的に使用・運営し、将来のベトナムの海洋資源や海洋環境に関する様々な課題の解決に活用していくことを約束した。

「我々は在越日本大使館としっかり連携し双方で合意された計画に従って、研究調査船、並びに海洋プラスチックごみ調査分析機材の早期受け入れのための手続きを行う」とハー大臣は述べた。

山田大使は、日越の広範な戦略的パートナーシップが順調に発展していると強調した。このことは、菅義偉首相が就任後初の外遊でベトナムを訪れたことからも明らかである。菅首相は2021年3月、ベトナムの新政府選出に際し、グエン・フー・チョン書記長と電話会談もしている。

二つの無償資金協力案件に関する交換公文の署名締結は、両国が長年に渡り構築、維持してきた良好な越日友好関係の表れだ。

山田大使によれば、海洋調査船供与の受け入れは、レ・ホアイ・チュン前外務次官からの海洋科学研究への援助要請がきっかけで検討されたもので、2018年10月に行われた両国のハイレベル会談でも言及されており、以前から期待されていた援助案件の一つである。

「今回の海洋調査船の供与がベトナムの海洋環境や海洋資源に関する基礎調査において能力を発揮し、“2030年までのベトナムの海洋経済の持続可能な発展戦略と2045年までのビジョン”の実現に寄与していくことを願う」と山田大使は強調した。

大使は、日本とベトナムは距離は離れているものの、今、海洋を通じて緊密につながっていると強調した。豊富な海洋資源の効果的かつ持続可能な利用および保全は、両国の責務に留まらず、世界共通の課題である。そうしたことから、大使は、今回の供与が海洋資源に関する研究能力を高め、海洋経済を発展させ、海洋プラスチックごみ問題の解決の一助となることを願った。

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( 翻訳者:乙川巧磨 )
( 記事ID:5904 )