ファム・ミン・チン首相、中国首相と電話会談


電話会談で両首相は、ベトナムと中国の伝統的な善隣友好関係と全面的戦略的協力パートナーシップ関係の重要性について協議し、共通認識に達した。



6月4日、政府本部でファム・ミン・チン首相は、中国の李克強首相と電話会談を行った。

会談は相互理解、友好、誠実、実質的な雰囲気の中で行われ、両首相は、政治的信頼の強化につながる多くの実質的な内容について意見を交わし、困難や利点、経験を共有し、今後の2国間関係の促進に向けた解決策、特に経済・社会問題について協議した。

ファム・ミン・チン首相は、第13回ベトナム共産党大会の結果とベトナムの対外路線について報告し、その中で、ベトナムと中国の伝統的な友好関係と全面的戦略的協力パートナーシップ関係の維持と発展を強調するとともに、常にベトナムの党と政府がベトナムの対外政策における最優先で重点的な事項としていることを強調した。また、ベトナムと中国の健全で効果的な関係を促進させることが互いの国の安定と発展にとって重要な要素であり、地域そして世界の平和・協力・発展に貢献すると強調した。

ファム・ミン・チン首相は、創設100周年を迎える中国共産党を祝福し、中国の人民が多くの功績を上げ、地域と世界の平和、安定、発展、繁栄の維持に積極的に貢献することを確信していると述べた。

両首相は、両国の伝統的友好関係とグエン・フー・チョン書記長および習近平総書記・国家主席という両党・両国の主要指導者の直接的指導、そして、双方の努力により、両党・両国の関係はこれまであらゆる分野で良好に発展し続けてきたという認識で一致した。

両首相は、▼ベトナムと中国の伝統的な善隣友好関係および全面的戦略的協力パートナーシップ関係、そして、現在の状況に見合った適切な形でハイレベルおよび各レベルの恒常的な交流を維持するなど今後の関係強化策の重要性、▼経済・貿易・投資分野における協力関係の質・成果・確実性の向上、▼両国の新型コロナウイルス感染症対策および経済・社会発展における経験の共有、▼国際的および地域の枠組みにおける緊密な連携、について協議し共通の認識に達した。

両首相は、新型コロナウイルスの感染状況が収束した後に、適切な時期での訪問をそれぞれ招請した。

両国間の実質的な協力の強化についての協議で、両首相は今後、ベトナムの輸入超過を克服するための措置を講じ、ベトナムの農林水産物の輸入、特に現在シーズンを迎えているライチ・マンゴー・ドラゴンフルーツ・リュウガンなど果物の輸入を強化する、また、二国間および国際的なサプライチェーン、生産チェーンを断絶することのないようにするなど、様々な分野に対する指導により関心を高める必要性を確認した。双方は、カットリン－ハドン間の都市交通プロジェクトを含むベトナムにおける中国との協力プロジェクトの実行・完成を促進することの必要性を確認した。両首相は、新型コロナウイルス感染症対策における両国の協力強化を提案し、ベトナムのワクチン戦略の実施に対する中国側の協力と支援が適切かつ効果的に行われるよう希望するとともにその方策を検討した。トンキン湾での漁業における協力および両国の海域における漁業活動で突発的に発生する事案についてのホットライン設置に関する合意の早急調印を推進していくことの重要性を強調した。

海上問題に関して、ファム・ミン・チン首相は、平和と安定を維持し、ハイレベルでの共通認識と1982年の国連海洋法条約を含む法律の遵守に基づいて海上の問題を適切に処理し、相違をうまく管理し、お互いの正当で合法的な利益・権利および事情をよく理解し、関心を持つよう共に努力し、解決しやすい問題から難しい問題へ、そして、両国関係の大局に影響を与えないという方針に基づき、南シナ海問題の解決に向け共に推進していくよう求めた。さらに、ASEANと共に努力し、南シナ海における行動規範（COC）の策定交渉が前進し、効果的で実質的な行動規範（COC）を策定できるよう、積極的に推進していくよう求めた。

中国の李克強首相は、ベトナム共産党が第13回共産党大会を成功させ、経済社会の発展および新型コロナウイルス感染症対策において成果を達成していることを祝すとともに、中国の党と政府および人民はベトナムとの関係を重視し、引き続きベトナムと中国の善隣友好関係をより深く、効果的に発展させ、両国人民に実質的な利益をもたらしていくと確認した。また、新型コロナウイルス感染症対策においてベトナムに対する協力、支援を強化していくことで一致した。さらに、経済・貿易・投資分野の協力におけるベトナム側の関心、提案を重視すると確認した。海上に関する交渉が早期に実質的に進展するよう、特にASEANと共に努力し早期に南シナ海行動規範（COC）を策定できるよう、交渉の推進を希望した。

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（ 翻訳者:八木澤研人 ）
（ 記事ID:6101 )