ベトナムは、国連安保理での IS に対する責任追及を支持する
2021年05月13日付 VietnamPlus 紙
ベトナムはISに対する捜査と責任追及を支持する
ベトナムはISに対する捜査と責任追及を支持する

ベトナムは、国連安保理での IS に対する責任追及を支持する


安全保障理事会の会合において、ベトナムは、自称イスラム国(IS)の犠牲者に正義をもたらすための様々な国の努力を支援する、IS犯罪捜査チームの取り組みへの支持を表明した。



5月12日、イギリスはアメリカ、ベルギー、イラク、オランダ、アラブ首長国連邦(UAE)と共に、国連安全保障理事会のアリア式会合を開き、人道に対する罪、戦争犯罪、大量虐殺などに対する正義を保証するため、テクノロジーの応用とパートナーシップの問題について話し合った。

会合で、ベトナムは、自称イスラム国(IS)の犠牲者に正義をもたらすための様々な国の努力を支援する、IS犯罪捜査チームの取り組みへの支持を表明した。

国連のベトナム通信社特派員によると、安全保障理事会と国連に加盟する20か国以上の代表が出席し、スピーチを行った。ISの犯罪を調査する国連使節団(UNITAD)の代表、ヤジディ教徒の犠牲者の代表、そして、いくつかの非政府組織の代表が会合に招かれ、報告を行った。

UNITADの代表は、最新のテクノロジー、デジタル・プラットフォーム、人工知能(AI)を用いたISの犯罪に関する調査結果や犯罪を証明する証拠収集の結果を報告した。UNITADは、収集した情報を統合、分析し、被害者の身元確認を行い、遺骨を家族に返すとともに、各証拠を統合した結果から、ISによるヤジディ教徒(イラクとシリアの国境付近に居住)に対する犯罪が明白であることを確認した。その中には、数千人の女性と子供も含まれており、ISの犯罪は大量虐殺にあたる可能性がある。

他の報告者らも、ISがヤジディ教徒に対して犯した重大な犯罪を強調し、犠牲者に正義をもたらすための安全保障理事会の連帯と決意を示すUNITADの設置を高く評価した。また、生存者の心理的問題やメンタルヘルスを重視する取り組みや、証拠収集に人工知能を適用するなどのUNITADの取り組みを高く評価し、各国家機関や国際機関でのISの犯罪に対する訴追、審理にこれらの証拠を使用するよう呼びかけた。

各国は、イラクでのISの重大な犯罪の調査、訴追、審理の必要性を強調し、それにより、そうした罪悪を許さず、国際テロとの戦いに重要な貢献をするというメッセージを送ることになると確認した。また、UNITADの活動結果を高く評価し、特に能力育成や捜査書類の作成におけるUNITADとイラク当局の積極的な協力の結果を評価し、深刻な犯罪の防止と訴追、および、テロとの戦いにおいて、各国を支援するよう国連に要請した。

ベトナムの国連駐在代表であるダン・ディン・クイ大使は、テロは国際社会の平和と安全に対する深刻な脅威であり、ベトナムはイラクでの犠牲者に正義をもたらすための国家的努力の支援を目指す、IS犯罪調査チームの活動を支持すると確認した。

大使は、国際人道法および国際人権法の重大な違反に対する責任追及を求めるというベトナムの一貫した姿勢を確認し、国家がまず責任追及を第一に担う責務を負い、国際社会は各国の要請や状況に応じて、国の能力強化を支援するよう述べた。

大使は、証拠の収集、管理および提供は国際法に則した刑事訴訟基準に従うとともに、国連憲章の基本原則に従って最良なかたちで実施されなくてはならないと提議し、また、テクノロジーの応用が性的暴行やジェンダーに基づく暴力の犠牲者に対する偏見の克服に役立つことになると述べた。

アリア式会合は、新たに生じた重要な問題について話し合うための安全保障理事会の非公式会合の一つの形式で、安全保障理事会内外の国々や国際機関が参加して行われる。

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( 翻訳者:桑原美卯 )
( 記事ID:6111 )