軍評議会から民間人への人権侵害が増加したとカレン人権団体が報告書を発表
2021年11月24日付 その他 - カレンインフォメーションセンター 紙


クーデター後、ミャンマー南東部で再び多くの軍事衝突が発生しているため、軍評議会の民間人への人権侵害が増加してきているとカレン人権団体(KHRG)が報告書を発表した。

本日行われたKHRGの報告会において、軍事的な緊張が高まるミャンマー南東部で、軍評議会が掃討作戦と軍事行動を行った際、多くの民間人に対して人権侵害を広範囲に渡って行なっていたとKHRGのディレクターであるノートゥートゥーが述べた。

「人権侵害の中で一番多かったのが、取り調べなしの勝手な銃撃、逮捕で、それから荷役のための誘拐だ。軍隊は、村の中へ入ると人々を荷役のために誘拐する。女性を含む村の住民を人間の盾として多く利用した」と同氏は述べた。

KHRGの報告によると、400人以上の地元の村の住民達が人間の盾や荷役のため誘拐されたことがわかっており、同様に食料、通信、援助とその他の基本的に必要なものを遮断する4種遮断戦略を使用した人権侵害もクーデター後増加したとノートゥートゥーは述べた。

本日発表された報告書は、村の住民、クーデターに反対する人々、市民的不服従運動(CDM)への参加者、合計133人の人々に、クーデター発生時の2月から6月までに面会し聞いたことをまとめたデータに基づいてKHRGが作成した。

6章構成の先の報告書では、クーデター後最初の6ヶ月でミャンマー南東部の村々での治安状態が急激に悪化したこと、人権侵害も次第に増え、村の住民は居住地の移転を余儀なくされたこと、負傷者の他、死亡者もいたことが報告された。

その他、軍評議会として直ちに権力を放棄し国民統一政府(NUG)に権力を委譲するよう、また民間人、CDM参加者の公務員に対する不当な逮捕、暴力行為、人間を盾として利用すること、4種遮断戦略に関する人権侵害を止めるよう、報告書の最後に勧告した。

また、外国政府や組織としては、軍評議会を正式に認めることを避け、軍評議会への制裁措置を更に強化し、人道的支援をNUG含む少数民族武装組織や民間組織と協力して行うよう促した。

カレン人権団体(KHRG)は1992年に結成し、自由な市民を基礎とした組織であり、ミャンマー南東部にいる人々が直面している人権侵害を記録し、報告書を発行、配布する他、人権保護の活動を国民に啓発することを行なっている組織だ。

2021年11月24日 KIC

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( 翻訳者:K.R )
( 記事ID:6179 )