ファム・ミン・チン首相、COP26 でスピーチ
2021年11月02日付 VietnamPlus 紙
国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)においてスピーチをするファム・ミン・チン首相
国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)においてスピーチをするファム・ミン・チン首相

ファム・ミン・チン首相、COP26 でスピーチ


首相は、気候変動への対応と自然保護は、開発に関するすべての政策決定における最優先事項とならなければならず、あらゆるレベルとあらゆる分野における最も高い倫理基準でなければならないことなどを強調した。



国営ベトナム通信社の特派員によると、11月1日午後(イギリス時間)、ファム・ミン・チン首相は、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の枠組みで開催された気候サミットに参加し、その初日に重要なスピーチを行った。

COP26には、120を超える各国の元首と首相を含む197の締約国の指導者や代表が参加した。

気候変動が極めて複雑に変化し、予測が難しく、地球規模でますます深刻な影響を与えている中、会議は国際社会から特別な関心を集めている。

各国の指導者は会議でのスピーチで、日増しに深刻化する気候変動による地球への影響を前にこの上ない懸念を示し、同時に、人類は地球の平均気温の上昇を産業革命前の時代と比べて1.5度以内に保つとの目標を引き続き追求していく必要があること、そして国際社会は、現在の気候危機に対応するため、今すぐに緊急に行動を起こし、より強固なコミットメントを行い、より一層努力する必要があることを再確認した。

チン首相はスピーチの中で、気候変動によるマイナスの影響は食料の安全保障と水の安全保障に、そして持続可能な発展に深刻な影響を与えており、多くの国家と地域社会の存亡が脅かされてもいる点を強調し、国際社会がより積極的に行動し、責任感を持ち、世界全体が遅れることのないようにすることが求められると述べた。これは地球規模の課題であるため地球規模の取り組みを必要とし、またこれは全ての人々に影響を与える問題であるため全ての人々による取り組みを必要とする。

チン首相は、気候変動への対応と自然保護は、開発に関するすべての政策決定における最優先事項とならなければならず、あらゆるレベルとあらゆる分野における最も高い倫理基準でなければならないことを強調した。科学技術は先導役を担わねばならず、財源はてことなり、グリーンで、循環型で、持続可能で、包括的で、そして節度ある経済を目指す発展モデルへの転換を促進しなければならない。

チン首相はまた、全ての行動は自然に基礎を置き、人間は持続可能な発展の主体であり、原動力として中心に据えなければならず、誰一人取り残されることがあってはならないと述べた。

チン首相は、各々の国の条件、状況、能力に照らせば相違はあるものの、全ての国に対し、共同責任の原則に基づいて温室効果ガスの排出削減についてしっかりとコミットするよう呼び掛け、気候変動に関して公平かつ公正でなければならないと述べた。

チン首相は、気候財政、技術移転、キャパシティビルディングは、パリ協定を実現させる上で非常に重要な役割を果たすとしている。先進国は表明した財政に関するコミットメントを十分に実行し、同時に2025年以降の段階に向けた、より野心的な財政目標を速やかに打ち立てる必要がある。

チン首相は、ベトナムはここ30年間で工業化し始めたばかりの発展途上国であるが、再生可能エネルギーに関するアドバンテージを有する国として、2050年に純排出量「0」を達成するために、パリ協定に則った枠組みの実施を含む財政と技術移転に関する自国の資源と国際社会、特に先進国の協力と支援によって、温室効果ガスの排出量の強力な削減措置を策定し、展開していくことを確認した。

チン首相は、ベトナムは全国民の生活を一層向上させるため、気候変動に対応しながら経済を発展させ、同時に国際社会と共同で責任を果たそうと、この上ない努力を重ねている点を強調した。ベトナムは、今後の持続可能な発展のための投資プログラムやプロジェクトにおいて、国際社会との協力を強化していくことを望んでいる。

国際社会の多くの友人とパートナーは、チン首相のスピーチを高く評価すると同時に、気候変動の影響による極端な異常気象を前に、それに耐え適応する能力を高めるため、グリーンな成長や循環型経済を促進し、地域社会、特に被害をこうむりやすい層を支援するための対策を展開する上で、ベトナムと協力する用意があることを確認した。

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( 翻訳者:鎌野天衣 )
( 記事ID:6197 )