軍系企業のミャンマーエコノミックホールディングスと中国企業の合弁による銅山開発計画すべての中止を求め、中止しなければ攻撃すると同盟16軍が警告
2022年04月21日付 その他 - キッティッメディア 紙
ザガイン管区サリンジー郡内において軍が所有するミャンマーエコノミックホールディングス(翻訳者注:以下MEHL)と中国企業である万宝鉱産有限公司、揚子銅業有限公司が合同で行っている銅山開発計画すべてを中止するよう、また中止しなければ攻撃するとし、労働者全員が5月5日までにCDM(市民的不服従運動)に参加するよう、同盟16軍が警告した。
サリンジー=インマービン国民防衛部隊は、サリンジー郡内の銅山開発計画で仕事をしている労働者に対し5月5日までにCDMに参加するよう、また警告済みの軍と中国の銅山開発計画中止が実行されなければ地元民防衛組織が攻撃する、という警告を発した。
警告においては、今日、自分たちの国家で軍事独裁体制を根絶するため、国民が武器を取って戦闘に入っている状況であること、革命のための戦場にはサリンジー郡にある銅山開発計画地域が含まれていること、この銅山開発計画に対しては地域住民および公平性を求める勢力が長期にわたり反対を続けてきたという歴史もあったことが書かれている。
地域内の銅山開発計画の元々の特徴は、軍独裁者自身の利益のみを考え国家の利益と地域住民の生活向上に関して国家を代表して動いていないこと、これらの事業は軍事独裁体制の財政の根幹をなすものの一つであること、独裁者トップ層および政商の私的な計画であること、これらの状況から、自分たちとしては銅山開発計画が国家の利益や地域住民の利益になると明示できないこと、よって引き続き反対していく、と警告は述べている。
軍事独裁体制を根絶しようとしている状況で、軍側が所有するMEHLおよび揚子・万宝公司が合同で事業を実施している地域において、どのような理由があろうと民主革命期間の計画事業運営を許可できないと自分たちが決定したこと、ゆえに、生産を一時中止している地域での銅山開発計画を再開しようとするどのような行動も、どのような組織、どのような人物であろうと、攻撃し撃退し、銅山開発計画を破壊すると声明を出した。
軍側が所有する企業で働く国民に対しては、5月5日までにCDMに参加するよう、軍評議会の収入獲得ではなく革命に支援協力するよう求めると述べた。
軍事独裁体制長期化の要因である財政の根幹をなすものの一つを取り除くため、どのような攻撃方法かを問わず戦い始めることを地域内銅山開発計画に関するすべての人に対して通知する、とサリンジー=インマービン国民防衛部隊が警告を出した。
翻訳者注:本記事で扱われている銅山はレッパダウン銅山と呼ばれ、開発は2010年に始まった。2012年6月頃から農地の強制収容や環境汚染、強制移住などの理由から銅山開発に反対する人たちが抗議活動を行い、11月には治安部隊が暴力的に取り締まり数十名から百人以上ともいわれる負傷者が出た。その後も2018年ごろまで、抗議運動が激しくなると当局が武力を用いて取り締まるということが複数回繰り返された。なお、2012年11月の抗議活動のあと、当時の野党NLD党首アウンサンスーチーが委員長を務める調査委員会が発足し、2013年3月に最終報告書が出された。報告書では、環境対策への改善を求め、土地強制収容などに対する問題点を指摘しつつも事業は継続すべきとされたが、この最終報告書をめぐって国内でも賛否両論が出た。
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( 翻訳者:ビルマ語メディア翻訳班(SA) )
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