ベトナムは多国間の枠組みにおいてインドが果たす大きな役割を支持する
2022年04月19日付 VietnamPlus 紙
ベトナムは多国間の枠組みにおいてインドが果たす大きな役割を支持する
国会議長は、両国の立法機関間協力を強化することがベトナムとインドの間の包括的戦略的パートナーシップの促進に向けた重要な貢献を果たすだろうとの確信を述べた。
ヴオン・ディン・フエ国会議長の招待を受け、インドのオム・ビルラ下院議長およびインド下院代表団は、2022年4月19日から21日までベトナムを公式訪問した。
4月19日午後、国会議事堂において、フエ国会議長は、オム・ビルラ下院議長の歓迎式典を主宰した。
式典のあと、両国議会代表団の間で会談が行われる前に、フエ国会議長とオム・ビルラ下院議長は揃って謁見室に入った。
会談には、ベトナム側から、ブイ・ヴァン・クオン国会事務総長・国会事務局長、国会の各委員会の代表としてヴ・ハイ・ハー対外委員長、グエン・ダック・ヴィン文化・教育委員長、レ・クアン・フイ科学技術環境委員長、グエン・ティ・ハイン議員支援委員長、ズオン・タイン・ビン国民請願委員長・越印友好議員連盟会長、およびグエン・マイン・フン情報通信大臣・越印友好協会会長、ファム・スアン・タン・ハイズオン省党委書記・同省国会議員団長が同席した。
インド下院代表団から、Utpal Kumar Singh事務総長、インド上下両院の代表、Pranay Verma駐越インド大使が同席した。
会談において、フエ国会議長は、とりわけ両国が外交関係樹立50周年記念の活動を展開している中、オム・ビルラ下院議長およびインド下院代表団によるベトナム訪問が行われたことを高く評価した。
フエ国会議長は、越印間の包括的戦略的パートナーシップがあらゆる分野において日を追うごとに大変見事に発展していることを喜ばしく思うと述べた。新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる負の影響にもかかわらず、両国は各種の重要な協力スキームを維持しかつ強化しており、また二国間関係をより実質的に効果的に進めるため2021年~2023年までの行動計画を連携して実施している。特に、先の4月15日にフエン・フー・チョン党書記長とインドのナレンドラ・モディ首相との間で行われた電話会談は、両国間の深い政治的信頼の度合いを表した、度重要な意義を有するハイレベルの交流活動であった。このたびのオム・ビルラ下院議長によるベトナム公式訪問も、上記の目標を実現するための重要なマイルストーンとなるだろう。
オム・ビルラ下院議長は、フエ国会議長に代表団を盛大に迎えてくれたことに謹んで謝意を伝えた。オム・ビルラ下院議長は、2021年12月のフエ国会議長によるインド公式訪問は、両国間の包括的戦略的パートナーシップを強化する上で重要な意味を有していると強調し、両国は、国民に関連する諸問題の解決のため社会保障など多くの分野において議会協力を強化するための意見交換ができ、これを通じ、両国間の協力促進に向けより多くの貢献ができるだろうと述べた。
フエ国会議長は、インド公式訪問を通じて、ベトナム国会代表団はかつてインドの指導者がベトナム国民とホーチミン主席に与えてくれた温かく深い親愛の気持ちを感じたことを伝えた。
両国の指導者および国民の各世代が絶えることなく育くんできた、長きに亘る伝統的な関係を有する両国は、今日、包括的戦略的パートナーシップとなった。1980年にインドを訪問した故ファム・ヴァン・ドン首相は、両国の関係を「雲一つない青空のように明るい」と強調した。
世界と地域が地政学および地経学の面で激震している状況にあって、ベトナムとインドは共通のビジョンと多くの戦略的利益を共有している。
フエ国会議長は、両国の立法機関間協力を強化することが、今後さらに深く効果的にかつ実質的にベトナムとインドの間の包括的戦略的パートナーシップを促進する上で重要な貢献を果たすとともに、インド・太平洋地域および世界の平和、安定、協力、繁栄に重要な貢献を果たすだろうとの確信を述べた。同時に国会議長は、両国が共に関心を有する諸問題について意見交換を行い、経験を共有する用意があるとの点を強調した。
友好的、相互信頼、相互理解が溢れる雰囲気の中、両国の指導者はそれぞれの国の状況について伝えた。オム・ビルラ下院議長は、インドが独立100年の節目にあたる2047年までに、多くの分野において世界を牽引する国との目標を打ち出しており、それと同時に、引き続き社会経済生活における各種の課題を解決していくと述べた。
オム・ビルラ下院議長は、ベトナムが国家樹立100周年の節目にあたる2045年までに、発展した高収入の国となるとの目標を打ち出したことに祝意を伝えた。
オム・ビルラ下院議長は、両国には相似する多くの発展目標があるとしたうえで、貿易、投資、科学技術、サービス、デジタルフォーメーション、民間企業の連携強化などの多くの分野において両国の協力を促進し、とりわけ情報技術およびサービスについては戦略的協力の分野に引き上げるよう要請した。
オム・ビルラ下院議長の意見に同意したのち、フエ国会議長は、年初にベトナム国会が2022年から23年までの2年間で約170億ドルを執行する経済刺激策を採択し、社会経済の再生および発展のための多くの法案を修正・補充したことを伝えた。
フエ国会議長は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックからの経済再生および発展に向けたスキーム作りと財源の活用・分配に関するインドの経験について、インド下院と意見交換し共有していただきたいとの希望を述べた。
フエ国会議長は、新型コロナ感染症対策におけるインドの努力と成果、また政権党であるBJP党およびモディ首相の指導の下での経済発展を高く評価した。また、先般BJP党が地方議会選挙で勝利を収めたことに祝意を述べ、BJP党の指導の下でインドがますます発展し、地域とグローバルな世界における平和、安定、繁栄の維持と確保のため一層重要な役割を果たすことをと確信すると述べた。
ベトナムはインドが世界の強国であるとみなしており、多国間の枠組みにおいてインドが大きな役割を果たし、国際法に基づいて多極世界の秩序を維持し確保することを支持する。ベトナムとして、国連の安保理が拡大される際にはインドが安保理の常任理事国となることを支持するとともに、APEC(アジア太平洋協力機構)への加盟を支持する。ベトナムは、インドが、ASEANが進める各種枠組みにしっかりと参加するといった「東方政策」を推進することを歓迎し、インドがベトナムを同政策における重要な柱と位置付けていることを感謝する。
会談において、両国の指導者は共に関心を有する国際および地域の問題について意見交換を行った。南シナ海に関し、両国は平和、安定、協力、発展を維持し、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法を尊重することが必要であるとの点で意見が一致した。
ウクライナ情勢について、両国は国際法を尊重することの重要性について強調し、国際法に見合ったかたちで、和平を再建して、人々の安全を確保し、人道問題を解決するよう、双方の正当な利益を尊重して戦闘を終結し、各当事者が対話と交渉を進めることに期待すると述べた。
フエ国会議長は、インドに対し、ベトナムが国連人権理事会(任期2023年~2025年)、大陸棚限界委員会(任期2023年~2028年)、国連法委員会(任期2023年~2028年)にそれぞれ立候補することについて支持を求めた。
議会間協力について、両国の指導者は、各友好議連間の交流や往来、各専門委員会間の協力、立法と法の制定や選挙の監視・監督などにおける経験の共有を強化することで意見が一致した。同時に、IPUやAPPFなど国際と地域の各種フォーラムにおいて積極的に助言し連携すること、また、新型コロナウイルス感染症への対応、経済再生、クリーンかつ持続的な成長、創造的変革などの面における国際協力を強化することで意見が一致した。
ベトナムは、デジタルフォーメーションの体制整備、国際法に基づき、各国の自決権と主権を尊重した世界秩序の構築に大変関心がある。
オム・ビルラ下院議長は、先ごろインド議会がベトナム国会との友好議員連盟を設立したことを伝え、両国議連が議会間協力関係の強化に貢献することを希望すると述べた。
フエ国会議長は、両国政府が締結した合意や協定の履行を推進し、両国政府が外交関係樹立50周年記念(1972年~2022年)の活動をしっかりと連携して取り組み、経済、貿易・投資関係を推進し、ワクチン生産など技術移転で協力し、科学技術、エネルギー、創造的改革、デジタルフォーメーションについての連携を協力し、サプライチェーンの構築促進、経済再生、持続的発展を推進することを提案するよう両国国会に求めた。また、多くのインドの投資家や企業がベトナムで投資・ビジネスを行うことを期待すると述べた。
フエ国会議長は、インド訪問の直後、ベトナムの政府首相や各省庁に対し、訪問の成果を展開すべくインドの各担当機関との協力連携について検討を行うよう求めたことを伝えた。
現在、インド企業の調査団が来ており、Pharmaceutical Park projectへの投資のためハイズオン省を選び、約120億ドルの投資を確約した。フエ国会議長は、今後両国間の貿易・投資協力は急速に発展するものと確信すると述べた。
この機会にオム・ビルラ下院議長を通じて、フエ国会議長は、ヴェンカイアー・ナイドゥ副大統領・インド上院議長のベトナム再訪を謹んで招待した。
(写真1枚目:ヴオン・ディン・フエ国会議長とインドのオム・ビルラ下院議長)
(写真2枚目:ヴオン・ディン・フエ国会議長がインドのオム・ビルラ下院議長と会談)
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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:6329 )