国内和平問題を軍がアウンサンスーチーに責任転嫁
2022年06月02日付 その他-ミャンマーナウ紙 紙
M.I, N.M.M
和平条約である全土停戦合意協定(NCA、訳注:テインセイン政権時代にミャンマー政府とミャンマー少数民族武装勢力とのあいだで停戦合意交渉が始められ、2015年以降具体化した)において、多くの組織が積極的に関与しなかったのは、アウンサンスーチーが阻止したせいだと軍が記者会見で非難した。
国内和平に向けた段取りが滞っていたことに対して、国民民主連盟(NLD)の党主であるアウンサンスーチーをクーデター軍政権が非難した。
ネーピードーで本日(6/1)行われた記者会見において、軍評議会の報道官ゾーミントゥン少将はそのように述べ、過去10年間の和平への取り組みに関して軍の視点からの意図的な説明を行った。
テインセイン大統領時代の2015年10月に、少数民族武装勢力と全土停戦合意協定(NCA)の署名に参加したのは、もともと組織が加わることに賛成してきた8組織のみに過ぎなかったと彼は述べた
「和平に関して勢いが高まっているときだった。14組織が同意したが、実際に署名したのは8組織だけだった」と彼は言った。
「どうなったのかというと…当時の有名な政党の一つ、その党首で、国会議員、かつ議会における委員会のメンバーでもある人間が、民族武装勢力には署名間際に、すぐには署名しないように言ってきたのだ。2012年の連邦議会補欠選後に国家議員になったアウンサンスーチーはカレン民族同盟(KNU)の関係者の一部と会談した後、全土停戦合意協定(NCA)に急いで署名しないよう警告した。当時、大統領率いる政府と民族武装勢力らは全土停戦合意協定(NCA)への署名準備をしているときだった。アウンサンスーチーの当時の発言に関して軍評議会報道官は「国際的メディアも大いに報道した。個人的な過ちのせいで、勢いを増していた影響を受けた和平への過程が突然遅くなった」と非難した。
クーデター指導者たちはアウンサンスーチーを逮捕し、様々な事柄で起訴している。
和平交渉において、アウンサンスーチーに罪があると軍評議会は咎めたが、そのことに関して新たに訴訟を起
こす計画があるかないかまだ分かっておらず、そうした批判に関して国民民主連盟(NLD)はまだコメントを出していない。
全土停戦合意協定(NCA)に署名した民族武装勢力は10組織あり、勢力のある組織は協定の署名には参加していない。
2021年2月の軍事クーデター後、全国的に武装抵抗運動の動きは増している最中である。
こうした激しい抵抗に直面している軍評議会は民族武装勢力の指導者と会見協議を行いたいと招待し、軍評議会と戦闘を行っていない組織はその招待を受け入れた。
ネーピードーに様々な目的で訪れ、クーデター政権の軍評議会と会談した一部の民族武装勢力は、彼らの訪問に関してはコメントを出しておらず、「ワ民族」(ワ州連合軍:UWSA)組織だけがその見解を表明している。
ネーピードーでクーデター指導者と会談した後、ワ民族武装組織は昨日声明を発表し、全国規模で生じている武装闘争の現在の状況に対して、どちら側にも追随しないことを明らかにした。
そればかりでなく、「ワ民族」組織は、国家からは脱退しないが、自分なりのやり方でフェデラル連邦主義の統治をする、といった。
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( 翻訳者:M.I, N.M.M )
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