岸田文雄首相はベトナムと日本の関係を常に重視している
2022年05月01日付 VietnamPlus 紙
会談後、記者懇談に臨むファム・ミン・チン首相と岸田文雄首相
岸田文雄首相はベトナムと日本の関係を常に重視している
岸田首相のベトナム公式訪問は日越外交関係樹立50周年に向けた重要な足がかりであると、日本外務報道官の小野氏は述べた。
5月1日の午後、日本の外務報道官小野日子氏がハノイで会見を開き、岸田首相が4月30日から5月1日の2日間に行ったベトナム公式訪問の初期成果を公表した。
会見はZoomを使用したオンライン形式で開催された。
小野日子報道官は会見の冒頭で、訪問中に行われた活動について簡潔に説明した。それによると、4月30日夕方、日本の岸田首相はハノイに到着し、ファム・ミン・チン首相による公式の晩餐会に参加した。
岸田首相はホーチミン廟で花を供え参拝し、ベトナム政府の公式歓迎式典、植樹式、ファム・ミン・チン首相との会談、文書交換式に出席し、記者会見を共同開催した。
その後、岸田首相は、技術革新とデジタルトランスフォーメーションにおける協力に関する会議で発表し、グエン・スアン・フック国家主席を表敬訪問した。
5月1日の午後、岸田首相はグエン・フー・チョン党書記長を表敬訪問し、ヴォン・ディン・フエ国会議長と会見した。
日本の外務報道官によると、5月1日朝の会見で、岸田首相は国会議員当選後20年以上が経過するなか、常に日越関係を重視してきたと述べた。首相はまた、今回のベトナム公式訪問が実現したことへの喜びを表明した。
外務報道官は、ファム・ミン・チン首相との会談において、両首相は多くの重要な内容について意見交換したと述べた。
経済協力について、岸田首相は、サプライチェーンの多元化、デジタルトランスフォーメーション、技術革新に関する協力を非常に重要視している。
人的交流について、岸田首相は、技能実習生の日本への送り出しに関するプラットホームを共同で構築するという双方の合意を歓迎した。
首相はまた、日本が脱酸素化に向けたエネルギー・トランジション支援とともに、防災能力向上についてベトナムへの協力を強化していく旨を伝えた。
両首相は、地域及び国際的な状況に関するくつかの内容について意見を交わした。
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)について岸田首相は、日本がCPTPPの精神と原則を保持することを確認した。
日メコン開発協力基金についての意見交換で、両首相は、メコン地域の開発のために緊密に協力し続けることで合意した。
小野外務報道官は、2023年に日越および日ASEAN外交関係樹立50周年を迎えるにあたり、両首相は、この機会に両国間に新しい時代を開くべく努力していくことについて意見を交わしたと述べた。
記者会見で小野報道官は記者からのいくつかの質問に答えた。今回の岸田首相によるベトナム公式訪問の二国間関係への意義について、小野外務報道官はベトナムと日本はこれまでで最高の関係にあると評価した
日越外交関係樹立50周年は2カ国にとってとても重要な節目である。そのため、今回の訪問は2023年の記念式典に向けても重要な足がかりとなる。
小野報道官は、岸田首相の新政権成立以来、構築されてきたアジア・ゼロエミッション共同体構想についても説明した。この構想の目的は、アジア諸国と協力して炭素削減に向けた解決策を実現させることによって、これまでに提唱されているエネルギー・トランジションに関する計画を成功させることである。
アジア・ゼロエミッション共同体の取り組みは、両政府間の協力だけでなく、民間部門も参加の下行われる構想である。
自然災害および気候変動の地球観測衛星による予防と管理の能力を向上させる計画については、日本は、自然災害の予防と管理の経験を有しているため、同計画を通してベトナムと経験を共有することを期待している。
小野報道官は、2国間の戦略的インフラ協力に関する質問への回答で、岸田首相がファム・ミン・チン首相との意見交換で、都市鉄道建設プロジェクトの完成について言及したと述べた。
加えて、日本は今後、国際協力機構(JICA)の調査やベトナムの発展動向に基づき、ベトナムに合った戦略的インフラ計画を研究、形成していく②。
【写真(1)】会談後、記者懇談に臨むファム・ミン・チン首相と岸田文雄首相
【写真(2)】記者会見で発言する日本の岸田文雄首相
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( 翻訳者:西片文哉 )
( 記事ID:6415 )